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このリリースの新機能

バージョン 3.5.19 - 2012 年 8 月 13 日

注: このリリースは正式な CA AppLogic GA (General Availability)リリースであり、GA プログラムに参加するパートナーおよびお客様にすぐにご利用いただけます。 CA AppLogic の最新の本稼働リリースは 3.5.19 です。

このセクションでは、CA AppLogic 3.5 に含まれている新機能および拡張機能について説明します。

このセクションには、以下のトピックが含まれています。

NFS 経由の SAN (Storage Area Network)のサポート

ダイナミック キャンバス: ステータスおよび制御

クォータ

複数の外部インターフェース

ユーザ インターフェースでの高度なアプリケーションの開始/再起動オプション

ボリューム修復速度の制御

CA AppLogic のその他の拡張機能

Backbone Fabric Controller (BFC)の新機能

NFS 経由の SAN (Storage Area Network)のサポート

このリリースでは、IP ベースの NFS (Network File System)プロトコルを使用して、既存の SAN を CA AppLogic グリッドに接続できます。 同じバックボーン内で実行されている複数のグリッドが SAN を共有できます。 CA AppLogic は、グリッドごとに、そのグリッドのすべてのボリュームが格納される SAN 上の一意のディレクトリを使用します。

注: この機能の詳細については、「ユーザ インターフェース リファレンス ガイド」を参照してください。

ダイナミック キャンバス: ステータスおよび制御

この機能を使用すると、アプリケーション内のコンポーネント状態の変化のモニタリングや、これらのコンポーネントの開始と停止をすべてアプリケーション エディタから行うことができます。

注: この機能の詳細については、「グリッド ユーザ ガイド」の「共通の操作」および「ユーザ インターフェース リファレンス ガイド」の「アプリケーションの編集」を参照してください。

クォータ

このリリースでは、事前定義済みのクォータを使用してリソースの消費を制御する新しい方法が導入されています。

注: この機能の詳細については、「グリッド管理ガイド」の「クォータ」を参照してください。

複数の外部インターフェース

以前の CA AppLogic リリースでは、アプライアンスは、外部(Raw)インターフェースを 1 つしかサポートしていませんでした。 その結果、VLAN の使用も 1 つに制限されていました。 新しい複数外部インターフェース(MEI)機能では、アプライアンスは複数の外部インターフェースを使用できます。また、その結果として複数の VLAN を使用できます。

外部インターフェースは、通常の入力および出力端子と同様に、アプライアンス境界に表示されるようになりました。 以前のリリースでは、外部インターフェースはインフラストラクチャ エディタで視覚的に表現されていませんでした。 外部インターフェースは現在、アプリケーション境界で定義された Raw インターフェースに接続されます。 これらの Raw インターフェースはアプリケーションの外部への接続を表し、アプライアンス間の通常の端子接続と同様に、図に明示的に示されるようになりました。 さらに、このリリースに付属する新しい APK によって、アプライアンスの外部インターフェースが自動的に設定されるようになりました。

[アプリケーション設定]エディタには、アプリケーションの Raw インターフェースとそれらの設定を表示する新しい[インターフェース]タブがあります。 各 Raw インターフェースに対してユーザが選択できる設定は、ネットワーク(VLAN)と IP アドレスのみです。 ネットマスクとゲートウェイの設定は、選択されたネットワークと IP アドレスに対応する設定を使用して、グリッドの設定から自動的に取得されます。 CLI と Web サービス API もまた、アプリケーションの IP 設定(app configapp provision など)の設定を許可するように拡張されました。

BFC は、VLAN と各 VLAN 内の IP 範囲を定義するために使用されます。 これらの設定は CA AppLogic グリッドに伝達され、グリッドのダッシュボードに表示されます。 これらは、アプリケーションによって公開された Raw (外部)インターフェース上で設定される可能性のある設定です。

複数の外部インターフェース機能の追加では、旧スタイルの外部インターフェースを使用する既存のアプライアンスに対する後方互換性が完全に維持されます。 単一の外部インターフェースを使用する古いアプライアンスは、プロパティを通じてネットワーク/IP 設定を取得します。 ただし、新しいスタイルの外部インターフェースを使用するアプライアンスは、複数の外部インターフェース機能をサポートしていない古いバージョンの CA AppLogic (CA AppLogic 3.5 より前のリリース)とは互換性がありません。

重要: デフォルトのカタログおよびサンプル アプリケーションは、複数の外部インターフェースをサポートするように更新されていません。 これらのアプライアンスのいずれかを、複数の外部インターフェースを使用するように更新する場合は、アプライアンスのスクリプトを手動で変更し、CA AppLogic 3.5 GA (General Availability)リリースから新しい APK をインストールします。 将来のリリースでは、カタログおよびサンプル アプリケーションが複数の外部インターフェースをサポートするように更新される予定です。

注: 詳細については、「アプライアンス開発者ガイド」の「複数の外部インターフェースの定義」を参照してください。

ユーザ インターフェースでの高度なアプリケーションの開始/再起動オプション

CA AppLogic の GUI では、アプリケーションを開始および再起動するときに、さまざまな高度な開始オプションを選択できるようになりました。 以前のリリースでは、GUI から選択できる開始/再起動オプションは存在せず、アプリケーションを開始するためのオプションを指定するには CLI または Web API を使用するしかありませんでした。

以下のオプションが GUI で使用できるようになりました。

注: 詳細については、「コマンド ライン シェル リファレンス ガイド」および「グリッド ユーザ ガイド」を参照してください。

ボリューム修復速度の制御

グリッドで使用されるボリューム修復速度を、grid set コマンド(grid set vol_repair_speed)を使用して制御できるようになりました。 これにより、グリッド内の劣化したボリュームをより迅速に修復できるため、グリッドの復旧が高速化されます。 デフォルトでは、ボリューム修復速度は 10 MB/秒しかありません、これは、ボリューム サイズによっては非常に低速になります。

注: ボリューム修復速度を変更する場合は、実行中のアプリケーションのパフォーマンスに影響を与えることがあるため注意する必要があります。 ボリューム修復速度を変更できるのは、グリッド管理者のみです。

CA AppLogic のその他の拡張機能

新しい Windows APK

新しい Windows アプライアンス キット(APK)は、Windows ベースのアプライアンスを設定するための、より容易なインストールおよびユーザ フレンドリーなインターフェースを提供します。 Windows OS のローカライズ バージョンのサポートは、今後のリリースで計画されています。

注:アプライアンス開発者ガイド」は、前の Windows APK を反映しています。 ただし、新規 Windows APK については、このガイドから影響を受けたトピックの更新バージョンへアクセスできます。

ベータ プログラムに参加していた場合は、「アップグレード時の考慮事項」を参照してください。

サポート ユーティリティ(3tcollect)

このリリースには、3tcollect ユーティリティが含まれています。 3tcollect ユーティリティは、ログおよび設定データを収集するために Backbone Fabric Controller (BFC)またはグリッド コントローラ上で実行できるコマンド ライン ツールです。

注: この機能の詳細については、「グリッド管理ガイド」の「Support Utility」を参照してください。

非表示のプロパティ値

このリリースには、パスワードなどのプロパティ値を保護するためのパラメータ フィールドの非表示属性が含まれています。 プロパティの非表示属性を使用すると、一般ユーザが値を表示できないように、そのプロパティ値が非表示になります。

注: この機能の詳細については、「ユーザ インターフェース リファレンス ガイド」を参照してください。

ハードウェア互換性の拡張

このリリースでは、最新の安定したバージョンである Linux カーネル 3.2.2、Xen 4.1.2、および ESX 4.1 Update 2 がサポートされており、ハードウェアの互換性が拡張されています。

Cloud Commons Marketplace の統合

このリリースには、Marketplace サーバとユーザのグリッド間の Cloud Commons 統合が含まれています。 この統合によって、購入された項目の Marketplace からの配信が容易になります。

ドキュメントの強化点

このセクションでは、CA AppLogic ドキュメントの強化点について説明します。

注: このトピックでは、ドキュメントの一般的な強化点についてのみ説明します。 ドキュメントの技術的な変更の詳細については、各ガイドの先頭にある「マニュアルの変更点」のトピックを参照してください。

オールインワン HTML

以前のマニュアル選択メニューには、そのガイドからしかアクセスできない HTML ウィンドウで個々のガイドを開くためのリンクが含まれていました。 マニュアル選択メニュー内の別のガイドにアクセスする場合は、目次ペインの上部にある[マニュアル選択メニューへ戻る]リンクをクリックする必要がありました。

このリリースでは、各リンクによってすべてのガイドを含む HTML ウィンドウが開かれるため、ガイド間のナビゲーションが大幅に改善されます。

End-to-End マニュアル選択メニュー

以前のマニュアル選択メニューには、主にガイドへのリンクが含まれていました。 このリリースでは、記事、ソーシャル フォーラム、およびビデオへのリンクも含まれたエンド ツー エンドのマニュアル選択メニューが導入されました。

マニュアル選択メニュー カテゴリの更新

マニュアル選択メニュー カテゴリの名前を内容がより適切に反映されるように変更すると共に、一部のガイドの別のカテゴリへの移動も行いました。 これらのカテゴリもまた、オールインワン HTML ウィンドウに含まれています。

新しいガイド

以下の新しいガイドを作成しました。

グリッド管理ガイド

このガイドは、以下の内容で構成されます。

  • 以前は「役割ベース アクセス制御(RBAC)ユーザ ガイド」に記載されていた内容
  • クォータ機能について説明するためにこのリリースで追加された新しい内容
メンテナンス詳細ガイド

このガイドには、以前は「Backbone Fabric Controller (BFC)ユーザ ガイド」に記載されていた内容が含まれています。 BFC には関連しないため、この内容を移動しました。

Backbone Fabric Controller (BFC) API リファレンス ガイド

このガイドでは、新しい BFC Web API の使用方法について説明します。

マニュアルの変更点

各ガイドの初めには、このリリース ノートに含まれる主要な機能に関する変更、およびその他の重要な変更が記載されています。

「概要ガイド」の「用語集」

「概要ガイド」には現在、ドキュメント全体にわたって使用されている CA AppLogic の一部の用語を定義するための用語集が含まれています。

Backbone Fabric Controller (BFC)の新機能

このセクションでは、Backbone Fabric Controller (BFC)の変更点について説明します。

BFC のアプリケーション プログラミング インターフェース(API)

BFC のアプリケーション プログラミング インターフェース(API)では、Web サービス ベースの API を使用して、グリッドの作成、削除、更新、および削除機能を操作できます。 この API を使用すると、外部システムがプログラム インターフェースを使用して BFC 内の機能を開始できます。

このインターフェースは Web プロトコルに基づいており、HTTPS プロトコルを使用して、結果をシステムとの間で送受信するための手段を提供します。 実行されたコマンドの結果は、標準の JSON 形式で返されます。

注: 詳細については、「Backbone Fabric Controller (BFC) API リファレンス ガイド」を参照してください。

タグを使用したグリッド ノードの選択

このリリースでは、グリッド作成プロセス中にサーバ リソースを選択するための拡張されたメカニズムが提供されます。

BFC の管理ページの新しい[タグ]タブで、タグを使用してサーバを管理できます。 [グリッド]および[サーバ]ページが拡張され、タグを割り当てたり、タグの使用状況を表示したりできるようになりました。

VLAN 範囲の設定

グリッド内のアプリケーションで使用される VLAN 範囲の設定をサポートする新機能が追加されました。

ベア メタル インストーラ

このリリースでは、BFC を、オペレーティング システム(CentOS 5.5)を含むフル ディストリビューションに再パッケージすることができます。 この再パッケージにより、インストールの効率と正確性が向上します。

この新しい製品形式によって、オペレーティング システムと製品の両方をベア メタルから(BFC の最小システム要件から)インストールするための手段が提供されます。 システムが BFC の最小システム要件を満たしていることが唯一の要件です。

以下の ISO イメージが配布されます。

また、配布された 2 つの ISO イメージから単一の ISO イメージを作成できるベア メタル ISO ツールが提供されます。 サンプルのテンプレート設定ファイルを変更して、ローカルまたはリモート ハードウェア上での手動および自動インストールの両方で使用するようにパラメータをカスタマイズできます。 また、BFC の迅速なリストアのために単一の ISO インストール イメージを使用したり、インストールのバリエーション(たとえば、異なる IP アドレスを指定するため)を作成したりすることもできます。

注:

ネットワーク設定の診断

BFC 内のサーバのプロパティ ページの[ハードウェア]タブが、BFC によるサーバ検出時に検出された NIC に関するより詳細な情報を表示するように拡張されました。

以前のリリースでは、このページには、バックボーンおよび外部ネットワークに関する情報のみが表示されていました。 現在は、検出されたすべてのサーバに関する以下の詳細情報が表示されます。

この診断データを確認することで、以下のような潜在的なサーバの問題を分析できます。

詳細情報は、2 つの NIC が同じスイッチ ID を使用しているかどうかの確認など、設定の問題を診断するのに役立ちます。 この情報により、バックボーン ネットワークと外部ネットワークを容易に識別することもできます。

これらの情報の表示は、いずれかの列名の右側をクリックしたときに表示されるドロップダウン メニューを使用してカスタマイズできます。

注:

電源の手動操作の強制

手動で強制的に電源を操作することによって、サーバ内の電力コントローラの問題に対処できるようにする新しいオプションが BFC に追加されました。 サーバ ステータスを元の状態(通常、IPMI 電源制御)にリストアする場合は、このアクションを元に戻すことができます。

この機能にアクセスするには、[サーバ概要]ページで[サーバ アクション]ドロップダウン リストから[電源の手動操作を強制]または[電源の強制手動操作を元に戻す]を選択します。

注: 詳細については、「Backbone Fabric Controller(BFC)ユーザ ガイド」の「電源の手動操作を強制」を参照してください。