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このガイドについて

このガイドは、トランザクション定義の作成を担当するユーザを対象としています。

ただし、最終章の「HTTP アナライザ プラグインを使用したトランザクションの識別」は、HTTP アナライザ プラグイン用の独自の Java コードを設計およびテストする Java 開発者を対象としています。

このガイドの目的は、ビジネス アプリケーション、ビジネス サービス、およびトランザクション定義を開発および管理する管理者を支援することです。

本書の前提条件を以下に示します。

必要な知識

このガイドを使用するには、CA CEM の管理と、CA CEM 用に記録、定義、検証、および管理するユーザ トランザクションに関する実務知識が必要です。

ここでは、ユーザが HTTP および Flex トランザクションの基礎を理解していることを前提としています。

CA CEM の設定および管理については、「CA APM 設定および管理ガイド」を参照してください。

トランザクション識別について

トランザクション識別は、他のトランザクションから区別できる一意のトランザクションを定義するプロセスです。

トランザクション定義プロセスでは、一意のトランザクション シグネチャを定義します。 たとえば、あるユーザが会社のサイトにログオンし、人事部に書類を提出するとします。 トランザクション定義が適切に指定されていれば、CA APM はユーザ ログイン トランザクションと人事部への書類提出トランザクションを 2 つの別個のトランザクションとして識別できます。

HTTP 要求パラメータ タイプ

CA CEM は、クライアント ブラウザと Web サーバ間のトラフィックで検出された HTTP の名前/値のペアに基づいてトランザクションを識別します。 これらの HTTP の名前/値のペアは、HTTP パラメータと呼ばれます。 HTTP パラメータは、タイプ、名前、および値から構成されています。 これらのパラメータは HTTP 要求のヘッダおよび本文に表示されます。

HTTP 要求にはメソッド、URL、要求ヘッダ、およびオプションで要求本文が含まれます。

HTTP 要求パラメータに基づいてトランザクションを識別するために、以下のいずれかを指定できます。

たとえば、要求に基づいてトランザクションを識別する、一般的な HTTP パラメータの一部を以下に示します。

Cookie

Cookie パラメータは、Cookie: 要求ヘッダに含まれる名前/値のペアです。

Post

Post パラメータは、POST メソッドが使用されるとき、HTTP Post の要求本文に表示される名前/値ペアです。

クエリ

Query パラメータは、URL の最初の「?」の後ろに来る名前/値のペアです。

URL

URL パラメータは、URL の最初の「?」の前に来るホスト名、パス、およびポート番号の値です。

HTTP 要求

HTTP 要求パラメータは、クライアントがサーバに送信する HTTP ヘッダ内のフィールドを一致させるために使用できます。

HTTP 要求ヘッダ

HTTP ヘッダ パラメータは、HTTP ヘッダに含まれる名前/値のペアです。

以下は、HTTP 要求ヘッダおよびトランザクションの識別に使用する対応するパラメータの簡単な例です。

HTTP 要求の例

POST /dir/file.html?P1=V1&P2=V2 HTTP/1.1
Host: www.company.com
Cookie: P3=V3; P4=V4
Content-Type: application/www-form-urlencoded
P5=V5&P6=V6
Accept-Language: en-us

対応する HTTP パラメータ

URL Host=www.company.com
URL Path=/dir/file.html
Query P1=V1
Query P2=V2
Cookie P3=V3
Cookie P4=V4
POST P5=V5
POST P6=V6
name=Accept-Language value=en-us

注: CA CEM は、直接 HTTP に基づかないトランザクションも識別できます。 たとえば、CA CEM は、XML 文字列、およびカスタムコード化されたプラグイン(HTTP アナライザ プラグイン)によって返された値に基づいたトランザクションを識別できます。

応答ベースのトランザクション

トランザクションを記録、定義、および監視でき、要求に加えて応答のパラメータもキャプチャできるようになりました。

たとえば、一部の Web アプリケーションには、エンド ユーザのアクセス許可やユーザが実行済みのタスクに応じて、さまざまなページ要素が表示されます。 この場合、1 つの要求で複数の応答を生成できます。

以下のどの要素でも応答ベースのトランザクションを識別できます。

HTTP アナライザ プラグインを使用する場合は、CA CEM が要求データと応答データの両方をプラグインに渡すようになっていることに注意してください。 以前、CA CEM は要求データのみを渡していました。 プラグインで余計なオーバーヘッドが処理されないようにする場合は、プラグイン API のバージョン 1 を使用します。

詳細情報

HTTP および HTML 応答パラメータ タイプ

HTTP アナライザ プラグインをデプロイする場合のベストプラクティス

応答ベースのトランザクションのトラブルシューティング

記録セッションのコンテンツ タイプについて

Flex パラメータ タイプ

HTTP および HTML 応答パラメータ タイプ

HTTP 応答には、ステータス コード、応答ヘッダ、および通常は応答本文が含まれます。 応答ベースのトランザクション定義を作成する唯一の方法は、要求ベースのトランザクションから作成することです。

応答に基づいてトランザクションを識別するために、以下のいずれかを指定できます。

HTTP 応答

HTTP 応答の最初の行には、(HTTP バージョンと HTTP 応答ステータスの説明に加えて)HTTP 応答ステータス コードが含まれます。

HTTP 応答ヘッダ

HTTP 応答ヘッダ情報には、サーバ バージョン、最終変更日付、コンテンツ タイプ、アプリケーションに必要なデータなどの情報が含まれる可能性があります。

HTML 応答タグ

応答本文内の HTML タグの一意の値に基づいてトランザクションを識別することもできます。 たとえば、<title> タグに対して特定の値を持つトランザクションを識別できます。 技術的にはすべての HTML タグを指定できますが、トランザクションを一意に識別するタグを必ず使用してください。

以下に、各パラメータ タイプの使用例を示します。

HTTP 応答ステータス行の例
HTTP/1.1 - 404 Not Found
HTTP/1.1 - 200 OK
HTTP 応答パラメータの例

Status Matches "200"

Status Matches "4*"

HTTP 応答ヘッダの例

HTTP/1.1 200 OK
Date: Tue, 12 Apr 2011 23:09:08 GMT
Server: Apache/2.2.16 
Accept-Ranges: bytes
Vary: Accept-Encoding
Content-Type: text/html
Content-Length: 159796
Proxy-Connection: Keep-Alive
Connection: Keep-Alive

対応する HTTP 応答パラメータ

Status Matches "200"
Server Matches "Apache*"
Content-Type matches "text/*"

HTML タグに関するその他の注意

CA CEM 内でトランザクションを定義するための HTML タグの使用について知っておく必要のあることを以下に示します。