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SCS アドレス空間パラメータの構成

このセクションは、デフォルト SCS アドレス空間値がユーザの環境設定と一致しない場合にのみ該当します。

SCS アドレス空間ランタイム パラメータを更新するには、MSMCPROC プロシージャの MSMCPARM DD カードが指示するライブラリの MSMCPROC メンバを更新します。

次のパラメータを更新できます: TCP/IP、SAF および AUX。

TCP/IP

CA CSM の他のコンポーネントと通信するために、SCS アドレス空間と TCP/IP 間のインターフェース用のアドレス空間パラメータを指定します。

TCP/IP パラメータは以下の属性を使用して指定されます。

ipaddr

SCS アドレス空間が他の CA CSM コンポーネントからの TCP 接続要求を受け付けるインターフェースの IP アドレスを指定します。

制限: 標準のドット区切り 10 進表記法を使用した IPv4 アドレス。

(オプション) RFC 4291 の IPv6 アドレス体系で定義されている標準のテキスト フォームの 1 つを使用した IPv6 アドレス

例 1: 0.0.0.0

例 2: ::

注: IPv4 の未指定のアドレス 0.0.0.0 は、SCS アドレス空間がすべての IPv4 インターフェースからの TCP 接続要求を受け入れることを指示するために使用されます。 IPv6 の未指定のアドレス :: は、SCS アドレス空間がすべての IPv4 および IPv6 インターフェースからの TCP 接続要求を受け付けることを指示するために使用されます。

デフォルト: ::

port

SCS アドレス空間が、他の CA CSM コンポーネントからの TCP 接続要求をリッスンするために使用するポート番号を指定します。

制限: 65535

デフォルト: 49152

SAF

System Authorization Facility (SAF)への SCS アドレス空間インターフェースに関連するパラメータを設定します。

SAF パラメータは以下の属性を使用して指定されます。

application

SCS アドレス空間に割り当てられるアプリケーション名を指定します。

制限: 1 ~ 8 バイト。 最初の文字は、英文字または各国文字にする必要があります。 残りの文字は、英数字または各国文字にする必要があります。

デフォルト: MSMCAPPL

requestor

サブシステムに存在する一連の制御ポイント内で一意の制御ポイントを割り当てる、SCS アドレス空間に割り当てられる名前を指定します。

注: リクエスタ名を指定し、かつ IBM RACF がインストールされている場合、IBM RACF ルータ テーブルを一致するエントリで更新してください。 テーブルを更新しない場合、IBM RACF 処理が省略されます。

制限: 1 ~ 8 バイト。 最初の文字は、英文字または各国文字にする必要があります。 残りの文字は、英数字または各国文字にする必要があります。

デフォルト: なし

subsystem

SCS アドレス空間に割り当てられるサブシステム名、バージョンおよびリリース レベルを指定します。

注: サブシステム名を指定し、かつ IBM RACF がインストールされている場合、IBM RACF ルータ テーブルを一致するエントリで更新してください。 テーブルを更新しない場合、IBM RACF 処理が省略されます。

制限: 1 ~ 8 バイト。 最初の文字は、英文字または各国文字にする必要があります。 残りの文字は、英数字または各国文字にする必要があります。

デフォルト: なし

クラス

リソース プロファイルで CA CSM がセキュリティ ルールに使用するリソース クラス名を指定します。

制限: 1 ~ 8 バイト。 名前の文字はすべて英数字または各国文字にする必要があります。

デフォルト: CAMSM

AUX

SCS AUX アドレス空間に関連付けるパラメータを設定します。

SCS AUX アドレス空間パラメータは、以下の属性を使用して指定されます。

procname

SCS AUX アドレス空間用のソース JCL を含んだ、JCL プロシージャ ライブラリ メンバの名前を指定します。

制限: 1 ~ 8 バイト。 最初の文字は、英文字または各国文字にする必要があります。 残りの文字は、英数字または各国文字にする必要があります。

デフォルト: MSMCAUX

jobname

SCS AUX アドレス空間に割り当てられるジョブ名を指定します。

制限: 1 ~ 8 バイト。 最初の文字は、英文字または各国文字にする必要があります。 残りの文字は、英数字または各国文字にする必要があります。

デフォルト: ソース JCL がプロシージャの場合は、JCL プロシージャ ライブラリ メンバ名、またはソース JCL がジョブの場合は、JOB ステートメントで割り当てられるジョブ名。

reusasid

SCS AUX アドレス空間に対して、再利用可能な ASID を要求するかどうかを決定します。

SCS AUX アドレス空間は、以下のいずれかの値を受け取ります。

YES

DIAGxx PARMLIB メンバに REUSASID (YES)も指定されている場合、SCS AUX アドレス空間に再利用可能な ASID が割り当てられます。

NO

SCS AUX アドレス空間には、再利用可能な ASID は割り当てられません。

デフォルト: YES

注: CA Technologies 製品の設定で使用される製品またはプログラムに、再利用可能な ASID を使用するためのアップグレードが実行されていない場合、再利用可能な ASID を使用するとシステム 0D3 の異常終了(ABEND)が発生します。

ASID の再利用の詳細については、IBM の「z/OS MVS Programming: Extended Addressability Guide」を参照してください

maxactive

同時にアクティブな SCS AUX アドレス空間の最大数を指定します。

制限: 1 ~ 20 の数字

デフォルト: 20