アクセス権の範囲とは、アクセス権の継承の範囲を制御する能力のことです。 アクセス権の範囲を定義するには、オブジェクト、そのサブオブジェクト、またはその両方のどれにアクセス権を適用するかを決定します。 デフォルトでは、アクセス権の範囲は、オブジェクトとサブオブジェクトの両方に及びます。
アクセス権の範囲を使用すると、共有の場所にある個人用のコンテンツを保護できます。 たとえば、財務部門に、各従業員の "個人用経費請求" サブフォルダを含む共有の "経費請求" フォルダがあるとします。 従業員は、"経費請求" フォルダを表示したり、オブジェクトをそのフォルダに追加できるようにしたいと考えていますが、各自の "個人用経費請求" サブフォルダの内容は保護したいと思っています。 管理者は、すべての従業員に "経費請求"フォルダに対する表示および追加のアクセス権を付与し、これらのアクセス権の範囲を "経費請求" フォルダにのみ制限します。 つまり、表示アクセス権と追加アクセス権は、"経費請求" フォルダ内のサブオブジェクトには適用されません。 次に管理者は、従業員に対して、各自の "個人用経費請求" サブフォルダに対する表示および追加のアクセス権を付与します。
アクセス権の範囲によって、委任管理者の実効アクセス権が制限されることがあります。 たとえば、委任管理者が、あるフォルダに対して[アクセス権を安全に変更する]および[編集]のアクセス権を持っている場合でも、これらのアクセス権の範囲はフォルダのみに制限され、そのサブオブジェクトには適用されません。 委任管理者は、これらのアクセス権を、フォルダのサブオブジェクトのいずれかについて別のユーザに許可することはできません。
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