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[障害詳細]ページ上のネットワーク メトリック

CEM が障害を識別すると、セッション レベルの TCP 情報について Multi-Port Monitor にクエリし、障害の詳細の一部として保存します。 障害にドリル ダウンすると、CEM コンソールでこの TCP 情報が利用可能になります。

各フィールドには、障害発生時間までの 15 分間における、Web サーバとクライアント IP との間のアプリケーションのためのすべての TCP セッションの平均値が表示されます。 [TCP 対話分析]フィールドのリンクを使用すると、個別の TCP セッションのメトリックを確認できます。

以下のネットワーク情報が[障害詳細]ページに表示されます。

NCT 計測値

接続時間の計測値。 選択した時間間隔に発生した監視対象 TCP 接続の数。 メトリックの測定値と使用率レベルを適切に示します。 たとえば、計測値が大きい場合は、イベントがユーザに影響を及ぼしている可能性があります。

DTT

データ転送時間。 サーバが応答を開始してからデータを送信し終えるまでの間の経過時間。 応答のサイズ、使用可能な帯域幅、アプリケーションとネットワーク間のインタラクションなど、いくつかの要因がこの値に影響します。 TCP ウィンドウに収まるデータよりも多い送信データがある場合、初期サーバ応答時間を除外し、NRTT のみを含みます。 この値は、すべてのデータを配信するのに必要なネットワーク ラウンド トリップの数およびラウンド トリップあたりの遅延に関連しています。

ENRTT

有効なネットワーク ラウンド トリップ時間。 NRTT および再送遅延(再送信がトランザクションに対して引き起こす遅延)を含んでいます。 ユーザが実際に経験する遅延を反映しており、再送信が引き起こすパフォーマンス低下のインジケータとして機能します。

NCT

ネットワーク接続時間。 クライアントがサーバ接続応答を確認するまでにかかった時間。 一般的に、ネットワーク遅延は、接続時間の遅延を引き起こします。 NCT は、キャリア遅延のベースラインおよび NRTT 値との比較対象として機能します。

NRTT

ネットワーク ラウンド トリップ時間。 パケットがネットワーク上のサーバとクライアント間を移動するのにかかった時間(再送信による遅延を除く)。 アプリケーションおよびサーバの処理時間はこの値から除外されます。 この値は、NCT の値と比較すると役立ちます。

NRTT 計測値

ネットワーク往復時間計測値。 選択した時間間隔中のネットワーク上のサーバとクライアントとの間の往復の数。 メトリックの測定値と同様に、使用率レベルを適切に示します。 たとえば、大きい値が計測されると、イベントが多くのユーザに影響を及ぼしている可能性があります。

再送

再送遅延。 再送信が原因の NRTT の追加の遅延。 再送信はデータの損失後に再送信されるパケットです。 データは、各トランザクションの実際の再送信時間ではなく、すべての計測の平均として表されます。 再送遅延によりクライアントの確認応答に遅延が生じると、NRTT の値は増加します。 このメトリックでは、TCP 輻輳のため、損失が DTT に与える影響が明らかになりません。 このメトリックは、クライアントからサーバにではなく、サーバからクライアントへのデータの損失のみを反映します。

SCT

サーバ接続時間。 サーバがクライアントから SYN パケットを受信してからサーバが最初の SYN/ACK を送信するまでの時間。

TCP 接続を開くときには、3 つのパケット(SYN、SYN/ACK、および ACK)が交換されます。 TCP ヘッダには SYN (同期)および ACK (確認応答)ビットがあります。 最初のパケットは SYN ビット セットを持っています。 2 番目のパケットは両方のビット セットを持っています。 3 番目のパケットは ACK ビット セットのみを持っています。 この交換は、接続の初期シーケンス番号を確立します。

SCT および NCT は Connection Setup Time メトリックを含みます。 詳細については、「ADA Sessions reports」を参照してください。

SRT

サーバ応答時間。 サーバがクライアント要求に応答するのにかかった時間。 サーバ速度、アプリケーション設計、および要求の量が SRT に影響します。

TCP バイト

バイト単位での TCP データ ボリューム。 選択したホストまたはホストのペアによって選択した期間中に送受信された TCP バイトの総数。

TCP 受信バイト

バイト単位での TCP データ ボリューム。 選択した期間中に選択したサーバがクライアントとの間で送受信したアプリケーション レイヤ バイトの総数。

TCP バイト損失率

送受信された TCP バイトの割合として表されるデータの損失。

TCP バイト率

バイト単位での TCP データ ボリューム。 選択した期間内のバイト/秒単位のデータ レート。

TCP 受信バイト率

ビット単位の TCP スループット。 選択した期間中の選択したサーバおよびクライアントの間のデータ レート(ビット/秒(バイト/秒 x 8)単位)。

TCP 再送バイト率

データ合計に対する再送信されたデータの比率、監視対象ネットワークで失われたデータの割合、およびビット/秒での損失率。

TCP 対話分析

[Analysis]タブにある、Multi-Port Monitor の[TCP Conversation]レポートへのリンク。 Multi-Port Monitor 上のクライアント ネットワーク情報は、CEM コンソールによって要求されたセッションのクライアント ネットワーク ID に対応します。 [TCP Conversation]レポートの初期ビューは、トランザクション時間によって並べられます。 このレポートから、[Server/Client Pair]ビューにアクセスして、指定したサーバと対話しているクライアント IP アドレスと同じサブネットに属するすべてのクライアントを確認できます。

パケット損失率

送受信された TCP パケットの割合として表されるデータの損失。

TCP パケット率

パケット単位の TCP スループット。 選択した期間内のパケット/秒単位のデータ レート。 ADA レポートは「データ レート」という用語を使用します。

TCP 受信パケット率

パケット単位の TCP スループット。 選択した期間中の選択したサーバおよびクライアントの間のデータ レート(パケット/秒単位)。

TCP 再送パケット率

データ合計に対する再送信されたデータの比率、監視対象ネットワークで失われたデータの割合、およびパケット/秒での損失率。

TCP パケット

パケット単位での TCP データ ボリューム。 選択したホスト(またはホストのペア)が選択した期間中に送受信した TCP パケットの総数。

TCP 再送バイト

データの損失が原因で再送信された TCP バイトの数。

TCP 再送パケット

データの損失が原因で再送信された TCP パケットの数。

トランザクション時間

クライアントが要求(パケット レベルまたはトランザクション レベル)を送信した時点からクライアントが応答で最後のパケットを受信した時点までの時間。

トランザクション計測時間

トランザクション計測時間。 選択した間隔中に発生した、監視対象 TCP トランザクションの数。 メトリックの測定値と使用率レベルを適切に示します。 たとえば、計測値が大きい場合は、イベントが多くのユーザに影響を及ぼしている可能性があります。