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Enterprise Manager ネットワーク トポロジ エージェントの設定

この機能を使用して、これらのコンピュータにどの特定のエージェントまたはエージェント グループを接続するかを計画して設定できます。

CA APM ではこのプロセスを、CA APM Enterprise Manager ネットワーク トポロジ(または構造)エージェントの計画および設定として挙げています。

このセクションには、以下のトピックが含まれています。

エージェントと Enterprise Manager 間のネットワーク トポロジの概要

CA Introscope 間でのエージェント接続情報の継承方法

設定がエージェントから Enterprise Manager への接続に及ぼす影響

エージェントが Enterprise Manager からの切断されたときの動作

エージェントの接続要求が拒否されたときの動作

Enterprise Manager ネットワーク トポロジ エージェントの設定プロセス

Enterprise Manager ネットワーク トポロジ エージェントの計画

loadbalancing.xml ルールがないときに新しいエージェント接続を許可するかどうかの設定

エージェントの再接続待機時間の設定

禁止されたエージェント接続のクランプ限界値の設定

許可済み Enterprise Manager へのエージェントの連続的な再接続の設定

Enterprise Manager によって許可および禁止されるエージェントに関する loadbalancing.xml の設定

エージェントと Enterprise Manager 間のネットワーク トポロジの設定

エージェントと Enterprise Manager 間のネットワーク トポロジの概要

Enterprise Manager ネットワーク トポロジ エージェントの計画および設定では、CA APM のパフォーマンス問題を回避または削減することが目標になります。 以下に回避すべき状況の例を示します。

以下のファイルおよびプロパティを使用して、エージェントが特定のスタンド アロン Enterprise Manager またはコレクタに接続する方法と時期を制御できます。

loadbalancing.xml で MOM エージェント負荷分散を設定する際は、以下の要素を考慮して、エージェントの移動先を MOM に指示します。

環境が 1 つの MOM と 5 つのコレクタで構成されています。 エージェント 1 およびエージェント 2 がコレクタ 1 および コレクタ 2 に負荷分散されるようにします。 エージェントと Enterprise Manager をこのように接続させる場合は、loadbalancing.xml を以下のように設定します。

過負荷になっている場合、MOM は以下のようにエージェントを処理します。

また、loadbalancing.xml を使用して、エージェントと Enterprise Manager の接続をきめ細かく設定できます。その後、MOM はクラスタ全体でその設定を実行します。 この章では、Enterprise Manager とエージェントをきめ細かく接続する方法について説明します。

MOM は、loadbalancing.xml に設定された、エージェント接続の許可/拒否ルールを各コレクタに送信します。送信は、起動時、およびその後 10 分間隔で行われます。 コレクタは、これらのルールを使用して、エージェントが接続を要求したときにどのエージェントを許可および拒否するのかを判断します。 以下のアクションが発生したときにエージェントが接続可能なコレクタを認識できるように、コレクタはこれらのルールを各エージェントに送信します。

エージェントが Enterprise Manager への接続を拒否された場合、APM ステータス コンソールの拒否エージェント リストにエントリが表示されます。 エージェントが Enterprise Manager にパッシブに接続され、データを送信していない場合にも、APM ステータス コンソールの拒否エージェント リストにエントリが表示されます。

APM ステータス コンソールの拒否エージェント リストを使用して、繰り返し拒否される、または、パッシブ接続である特定エージェントまたはエージェント グループを監視できます。 それにより、拒否された、またはパッシブなエージェントが別のコレクタに接続できるように loadbalancing.xml を設定できます。

CA Introscope 間でのエージェント接続情報の継承方法

CA Introscope は、エージェントの管理機能を備え、Enterprise Manager 接続情報にこれを提供しており、MOM 上で定義できます。 MOM によって、任意の関連付けられた設定が、クラスタ内のコレクタとエージェント間で実行できます。

MOM は、すべてのコレクタに loadbalancing.xml を定期的に送信し、クラスタ全体で loadbalancing.xml の同期をとります。 CA Introscope は、コレクタまたは CDV の loadbalancing.xml の設定はすべて無視します。

コレクタが loadbalancing.xml を受信した後で MOM がダウンした場合、コレクタは loadbalancing.xml を使用して、MOM から受信した設定を許可または拒否します。 コレクタが MOM に接続したことがない場合、コレクタは IntroscopeEnterprismanager.properties ファイル内の introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティを使用して、エージェント接続を許可します。 MOM が初めてコレクタに接続するとき、MOM は introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティ値をコレクタに転送します。 MOM の値はコレクタの値より優先されます。

コレクタはまた、introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティを使用して、loadbalancing.xml で定義されていないエージェントに対する指示を許可または拒否できるようにします。

MOM はまた、エージェントが接続を許可され、かつエージェントが利用可能である Enterprise Manager のリストを、エージェントに提供します。 このリストは Allowed Enterprise Manager リストと呼ばれます。 Allowed Enterprise Manager リストは Enterprise Manager の IP アドレスに基づくため、別のクラスタ内の Enterprise Manager を含む可能性があります。

Allowed Enterprise Manager リストは、以下のコンピュータのいずれかが停止したときに、どの Enterprise Manager に接続するかをエージェントに伝えます。

以下の要因の両方が発生すると、Enterprise Manager は loadbalancing.xml の手順に基づいて Allowed Enterprise Manager リストを準備します。

Allowed Enterprise Manager リストは、別のスタンドアロン Enterprise Manager またはコレクタへと、エージェントを向かわせます。

エージェントが再起動すると、IntroscopeAgent.profile ファイル内の introscope.agent.enterprisemanager.connectionorder プロパティから初期コレクタ接続情報を取得します。 許可されたコレクタが、定義された値に加えて、このプロパティに自動的に提供されます。 許可された利用可能なコレクタまたはスタンドアロン Enterprise Manager のリストが、エージェントが再起動するまでエージェントのメモリに残ります。 再起動後、許可された利用可能な Enterprise Manager のリストはコレクタからエージェントへ送信されます。

設定がエージェントから Enterprise Manager への接続に及ぼす影響

エージェントが Enterprise Manager 上で許可または拒否されるように設定されている場合、エージェントが接続を要求すると Enterprise Manager はさまざまなアクションを実行できます。 Enterprise Manager は接続を受理するか、拒否することができます。 Enterprise Manager が接続要求を受理すると、エージェントは以下の 2 つの方法のうちのいずれかで接続できます。

Enterprise Manager が接続要求を拒否すると、エージェントの動作はバージョンによって異なります。

エージェントのバージョン、および許可と拒否の設定の両方に基づいて、Enterprise Manager は 3 つのアクションを実行できます。 これらのアクションの結果、4 とおりのエージェント接続状態が生じます。 このうちの 2 つの状態では、APM ステータス コンソールの拒否エージェント リストにエージェントが表示されます。

以下の表は、許可と拒否の設定されたエージェントが Enterprise Manager に接続を要求したとき、Enterprise Manager、エージェントおよび APM ステータス コンソールがどのような動作をするかを示しています。

エージェント バージョン

Allowed/Disallowed Configuration

接続要求に対する Enterprise Manager のアクション

結果として生じるエージェントの接続状態

APM ステータス コンソールの拒否エージェント リストの表示

9.1

許可

アクティブな接続の受理

接続されたエージェントがアクティブにデータを送信

×

9.1 より前

許可

アクティブな接続の受理

接続されたエージェントがアクティブにデータを送信

×

9.1

拒否

接続の拒否

切断

9.1

拒否

パッシブな接続の受理

接続されたエージェントがパッシブで、データを送信しない

9.1 より前

拒否

接続の拒否

切断されたエージェントの接続の再試行