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エージェントが Enterprise Manager からの切断されたときの動作

エージェントは、たとえば負荷分散されたか、Enterprise Manager がダウンしたときに、Enterprise Manager から切断されます。 また、設定が変更されて Enterprise Manager が以前は接続を許可されていたエージェントを拒否するように指示された特定の状況でも、エージェントは切断されます。 Enterprise Manager は、拒否するように新たに設定された、接続済みのエージェントを切断することで、この指示に応答します。

9.1 より前のエージェントで有効: 以下のアクションが発生すると、エージェントは Enterprise Manager から切断されます。

9.1 エージェントで有効: 設定が許可から拒否に変更されて、introscope.enterprisemanager.agent.disallowed.connection.limit クランプ値に到達したときに、9.1 のエージェントは Enterprise Manager から切断されます。

エージェントの接続要求が拒否されたときの動作

loadbalancing.xml および introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティの設定に基づいて、エージェントは特定の Enterprise Manager への接続を許可または拒否されます。 エージェントが Enterprise Manager への接続を要求すると、Enterprise Manager は接続要求を受理または拒否できます。

以下のいずれかが生じると、エージェントの接続は拒否されます。

Enterprise Manager がエージェントの接続要求を拒否すると、以下のアクションが発生する可能性があります。

エージェントは接続できるまでか、以下の条件の Enterprise Manager すべてに対する試行を終えるまで、接続を試行し続けます。

エージェントがすべての Enterprise Manager から拒否された場合、エージェントがどのように動作するかは、introscopeagent.profile ファイルの introscope.agent.enterprisemanager.failbackRetryIntervalInSecondsproperty 設定によって異なります。 プロパティの設定によって、以下のようになります。

Enterprise Manager ネットワーク トポロジ エージェントの設定プロセス

Enterprise Manager ネットワーク トポロジ エージェントの設定には、以下の高度な手順が必要です。

  1. Enterprise Manager またはコレクタ トポロジ エージェントを計画します
  2. 組織のデプロイ環境に応じて、introscopenenterprisemanager.properties ファイルを設定します。
    1. (オプション) loadbalancing.xml 内のいずれの正規表現にも一致しないエージェントからの、MOM または特定の Enterprise Manager への接続を許可または拒否に設定します

      introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティを設定します。

    2. (オプション) Enterprise Manager へのエージェントの再接続試行用にランダムな継続時間を設定します

      introscope.apm.agentcontrol.agent.reconnect.wait プロパティを設定します。

    3. (オプション) Enterprise Manager にパッシブに接続できて、データを送信できない 9.1 のエージェントの数を設定します

      introscope.enterprisemanager.agent.disallowed.connection.limit を設定します。

  3. 組織のデプロイ環境に応じて、IntroscopeAgent.profile ファイルを設定します。
  4. loadbalancing.xml を設定します
    1. (オプション)特定のエージェントが、特定の Enterprise Manager に常に接続するように、ラッチ済みプロパティを設定します。
    2. (オプション) include および exclude エレメントを、特定の Enterprise Manager へのエージェント接続を許可および拒否するために設定します。
    3. loadbalancing.xml を保存します。

    この新しい値は、Enterprise Manager がホット デプロイ中にプロパティ ファイルを確認するとき(約 60 秒ごとに行われます)に有効になります。 MOM は更新された loadbalancing.xml を、クラスタ内のコレクタにその次の負荷分散の間隔で送信します。

  5. システムの監視を実行し、必要に応じて再設定します。
    1. 必要に応じて任意のプロパティを再設定します。
    2. loadbalancing.xml を更新します。

Enterprise Manager ネットワーク トポロジ エージェントの計画

エージェント接続割り当てを設定する前に、Enterprise Manager またはコレクタ トポロジのエージェントを計画します。 これらの割り当てでは、特定の個別またはグループのコレクタに対して、どのエージェントの接続を許可する、または許可しないかを設定します。

ビジネス慣行で必要とする場合は、エージェントをサブクラスタへセットアップします。 エージェントを特定のコレクタ セットに割り当て、次に loadbalancing.xml を設定して、MOM がそのコレクタ セットのみ負荷分散するようにします。 たとえば、特定のビジネス ユニット用のアプリケーションを監視するエージェントを、10 のクラスタ内の 3 つのコレクタに接続させることができます。

計画中に、以下のような質問のやりとりをします。

以下の手順に従います。

  1. エージェントのグループまたはクラスのそれぞれにつき、以下のコレクタ セットのいずれを選択するか決定します。
    1. アクセス許可
    2. アクセス拒否
  2. loadbalancing.xml に一致するものがないエージェントの、デフォルトの接続アクティビティを決定します。

    特定の Enterprise Manager 上の loadbalancing.xml に一致するものがないすべてのエージェントを許可または拒否しますか?

  3. 負荷分散されるエージェントはありますか? その場合のエージェントは、移動される先のすべてのコレクタで許可されますか。

    エージェントの接続制限は MOM 用の負荷分散オプションを制限するため、接続制限の影響を注意深く検討してください。 エージェントが低負荷のコレクタへ接続することを許可されないとき、負荷分散を実行する MOM は過負荷のコレクタからエージェントを削除できません。 この場合、MOM は他のエージェントを過負荷のコレクタから低負荷のコレクタへと、負荷分散する必要があります。

  4. Enterprise Manager から切断されたエージェントがどのように動作するか決定します。

    エージェントに、許可された任意の Enterprise Manager への継続的な再接続を試行させるようにしますか?

    または、エージェント CA APM バージョンに基づいて、以下のようにする方がよろしいですか?

  5. CA APM 環境では、エージェントが以下の CA APM コンポーネントにわたって接続することが許可されますか?

loadbalancing.xml ルールがないときに新しいエージェント接続を許可するかどうかの設定

エージェントが loadbalancing.xml 内の正規表現に一致しないとき、すべての新しいエージェント接続を許可するか拒否するか決定します。 以下のコンピュータ用に決定をします。

introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティを、パフォーマンスの尺度として設定できます。

注: MOM のプロパティ値はコレクタの値より常に優先されます MOM がコレクタに接続するまでの間のみ、コレクタの値が使用されます。 その間、MOM のプロパティ値がコレクタに転送されて使用されます。

また、loadbalancing.xml 内のこのプロパティ設定と設定を使用して、環境内の Enterprise Manager へのエージェント接続を微調整できます。

以下の手順に従います。

  1. <EM_Home>¥config ディレクトリに移動し、IntroscopeEnterpriseManager.properties ファイルを開きます。
  2. 「introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed= true」と設定します。
  3. IntroscopeEnterpriseManager.properties ファイルを保存します。

    この設定は、Enterprise Manager がホット デプロイ中にプロパティ ファイルを調べるとき(約 60 秒ごとに行われます)に適用されます。

エージェントの再接続待機時間の設定

切断されたエージェントがスタンドアロンの Enterprise Manager またはコレクタへの再接続を試行する前に待機する必要のある時間(秒)を変更することができます。 さまざまな待機時間を設定することで、多数のエージェントが同時に Enterprise Manager への再接続を試行するときに発生するパフォーマンスの問題を CA APM が回避できるようになります。 待機時間を変更するには、introscope.apm.agentcontrol.agent.reconnect.wait プロパティを設定します。

以下の手順に従います。

  1. <EM_Home>¥config ディレクトリに移動し、IntroscopeEnterpriseManager.properties ファイルを開きます。
  2. introscope.apm.agentcontrol.agent.reconnect.wait プロパティを設定します。
  3. IntroscopeEnterpriseManager.properties ファイルを保存します。

    この設定は、Enterprise Manager がホット デプロイ中にプロパティ ファイルを調べるとき(約 60 秒ごとに行われます)に適用されます。

    エージェントは Enterprise Manager から切断されると、Enterprise Manager によって生成された再接続時間に基づいて、再接続を試行します。 接続時間は、ランダムに選択された正または負の値をデフォルト値に追加して算出されます。

禁止されたエージェント接続のクランプ限界値の設定

9.1 エージェントで有効: 禁止対象として設定されていてもスタンドアロン Enterprise Manager またはコレクタにパッシブに接続できる 9.1 エージェントの数を制限できます。 パッシブに接続されたエージェントには、以下の特徴があります。

このクランプ限界値の設定は、Enterprise Manager への接続数を制限するため、パフォーマンスの尺度になります。 接続のたびにある程度のリソースが必要になるため、接続数が多すぎると Enterprise Manager のパフォーマンスが低下する可能性があります。

以下の手順に従います。

  1. <EM_Home>¥config ディレクトリに移動し、IntroscopeEnterpriseManager.properties ファイルを開きます。
  2. introscope.enterprisemanager.agent.disallowed.connection.limit プロパティを設定します。
  3. IntroscopeEnterpriseManager.properties ファイルを保存します。

    この設定は、Enterprise Manager がホット デプロイ中にプロパティ ファイルを調べるとき(約 60 秒ごとに行われます)に適用されます。

    このクランプ値に到達し、禁止対象として設定されたエージェントが Enterprise Manager に接続を試みると、Enterprise Manager は以下のアクションを実行します。

許可済み Enterprise Manager へのエージェントの連続的な再接続の設定

すべての Enterprise Manager で接続を拒否されたエージェントが Allowed Enterprise Manager リストに記載された順に連続して再接続を試行するかどうかを設定できます。 以下が Allowed Enterprise Manager です。

拒否されたエージェントは、Enterprise Manager に接続できない場合に以下の方法で接続を処理します。

拒否されたエージェントが接続を試行し続けるように設定することには、以下の特徴があります。

以下の手順に従います。

  1. IntroscopeAgent.profile ファイルを開きます。
  2. introscope.agent.enterprisemanager.failbackRetryIntervalInSeconds プロパティを設定します。
  3. IntroscopeEnterpriseManager.properties ファイルを保存します。
  4. 管理対象アプリケーションを再起動します。

    以下の状況が発生する場合があります。

    上記のような場合、エージェントは Allowed Enterprise Manager リスト上の次の許可済み Enterprise Manager にすぐに接続しようとします。

    どの許可済み Enterprise Manager にも接続できない場合、エージェントは以下のアクションを実行します。

    このサイクルは、エージェントが能動的にデータを送信できる Enterprise Manager に接続するまで繰り返されます。

Enterprise Manager によって許可および禁止されるエージェントに関する loadbalancing.xml の設定

特定の Enterprise Manager に対するエージェントの接続を許可および禁止するには、MOM またはスタンドアロン Enterprise Manager 上で loadbalancing.xml を設定します。

MOM は loadbalancing.xml 内のエージェント接続情報を 10 分ごとにコレクタに送信し、コレクタは許可済み Enterprise Manager の情報をエージェントに送信します。 MOM は、最新の loadbalancing.xml ファイルに基づいて、特定の Enterprise Manager に対するエージェントの接続を許可および禁止します。

MOM によって負荷分散したくないエージェントがある場合は、loadbalancing.xml を設定することもできます。 以下の例では、MOM は EPAgent という名前のエージェントの負荷を Collector1-ip という名前のコレクタから他のコレクタに分散しません。

<agent-Collector name="EPAgent connects to only Collector1-ip">
<agent-specifier>.*¥|.*¥|EPAgent</agent-specifier>
<include>
<Collector host="Collector1-ip" port="6001"/>
</include>
</agent-Collector>

エージェントと Enterprise Manager 間のネットワーク トポロジの設定

Enterprise Manager が拒否されたエージェントを処理する方法

MOM は、10 分ごとにクラスタ内のすべてのコレクタに loadbalancing.xml を送信します。 Enterprise Manager は、loadbalancing.xml および introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティによって、どのエージェントに自身への接続が許可および禁止されているかを判定します。 Enterprise Manager は、接続の許可と禁止の設定に基づいて、エージェントの接続要求を受け入れるか、または拒否できます。

Enterprise Manager がエージェントの接続を拒否するとき行われる操作を以下に示します。

9.1 より前のエージェントで有効

エージェントが接続されると、Enterprise Manager は 9.1 より前のエージェントを切断します。 エージェントは、それぞれの許可済み Enterprise Manager リストを使用して、利用可能な別の許可済み Enterprise Manager に接続しようとします。 すべての Enterprise Manager への接続が拒否された場合、エージェントは引き続き以下の条件を満たす最後の Enterprise Manager に接続しようとします。

9.1 エージェントで有効

Enterprise Manager は 9.1 エージェントを切断し、切断されたエージェントは利用可能な別の Enterprise Manager に接続しようとします。 すべての Enterprise Manager への接続が拒否された場合、エージェントは以前に接続していた最後の Enterprise Manager に接続します。 エージェントは Enterprise Manager に接続されたままになりますが、データを送信しません。

コレクタが introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティを使用する場合

MOM は、コレクタに接続すると、introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティと loadbalancing.xml をコレクタに提供します。 MOM がダウンした場合、コレクタは MOM から提供された以下の情報を使用して、どのエージェント接続を許可および禁止すべきかを決定します。

MOM がコレクタに一度も接続していない場合は、MOM からコレクタに introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティと loadbalancing.xml が転送されていません。 そのため、コレクタはそれ自身の introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティを使用して、特定のエージェント接続を許可するか禁止するかを決定します。

エージェントが loadbalancing.xml で許可または禁止の正規表現に一致しない場合

IntroscopeEnterpriseManager.properties ファイル内の introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティの値は、loadbalancing.xml で正規表現に一致しないエージェントがコレクタに接続できるかどうかを決定します。

このプロパティ値が true である場合、loadbalancing.xml でどの正規表現にも一致しないエージェントはコレクタへの接続を許可されます。

このプロパティ値が false である場合、loadbalancing.xml でどの正規表現にも一致しないエージェントはコレクタへの接続を拒否されます。

エージェントに割り当てられたコレクタが利用不可能で、他のコレクタが利用可能な場合

9.1 より前のエージェント

コレクタはエージェントを切断し、切断されたエージェントは MOM に接続しようとします。 エージェントに接続を許可しているコレクタがない場合、MOM はすべてのエージェント接続の試行を拒否します。 エージェントは、そのエージェントに対して許可されたコレクタが利用可能になるまで、MOM への接続を試行し続けます。 許可されたコレクタが利用可能になると、MOM はそのコレクタにエージェントを転送します。

9.1 エージェント

コレクタはエージェントを切断し、切断されたエージェントは MOM に接続しますが、データを送信しません。 許可されたコレクタが利用可能になると、MOM はそのコレクタにエージェントを転送します。

コレクタが禁止されたエージェントを直接接続で処理する方法

MOM は、定期的にクラスタ内のすべてのコレクタに loadbalancing.xml を送信します。 各コレクタは、loadbalancing.xml ファイルによって、自身に接続することを許可されたエージェントを認識します。 以下のアクション実行される場合があります。

この結果、以下のアクションが実行されます。

9.1 より前のエージェント

コレクタはエージェントの接続を否定し、エージェントは接続を試行し続けます。

9.1 エージェント

コレクタはエージェントに最新の Allowed Enterprise Manager リストを提供します。 禁止の設定に基づいて、エージェントはこのコレクタで許可されません。 MOM が利用可能である場合、MOM はエージェントを利用可能な許可されたコレクタに転送します。 MOM が利用可能でない場合、エージェントは自身の Allowed Enterprise Manager リストを使用して、利用可能な許可されたコレクタへの接続を順に試行します。

introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティがない場合のエージェント接続のデフォルト値

introscope.apm.agentcontrol.agent.allowed プロパティのデフォルト値は許可です。

MOM が利用不可能な場合に CA Introscope がエージェントの接続先を決定する方法

エージェントが接続しようとしているコレクタは、接続を許可するか拒否するかを決定します。 コレクタの決定は、自身の loadbalancing.xml ファイルに含まれる現在の許可と禁止の設定に基づいて行われます。