エージェント負荷分散を設定する場合、MOM は重み調整された負荷に基づいてエージェントをコレクタに割り当てます。 クラスタ内の個々のコレクタの重み係数を調整することができます。 クラスタ内でのコレクタの相対的な優先度は、コレクタが処理できるメトリックの数によって決まります。 コレクタが処理できるメトリックの数は、以下を含めた多数の要因の影響を受けます。
エージェント負荷分散を設定するとき、MOM によってより少ないメトリックがより容量の少ないコレクタへ割り当てられるように、重み係数を設定できます。 より負荷の高いメトリックはより優先度の高いコレクタが処理できるようにメトリックの重み負荷を設定することで、クラスタのパフォーマンスに関する問題を防ぐことができます。
introscope.enterprisemanager.clustering.login.<emID>.weight プロパティの値は整数で、コレクタの相対的な負荷を制御します。 特定のコレクタの重みの値をクラスタのすべての重みの値の合計で割った値が、そのコレクタに割り当てられるメトリック負荷の割合(パーセンテージ)です。 MOM がコレクタにエージェントを割り当てる方法を決定する要因によって、この動作は変更されます。
注: introscope.enterprisemanager.clustering.login.<emID>.weight プロパティ名の <emID> は任意の識別子です。 コレクタにはそれぞれ固有の識別子があります。 使用している環境に適した識別子を指定します。
それ以降、コレクタへのエージェントの割り当ておよびエージェント メトリック負荷の再分散の際には、MOM は重み調整されたメトリック数を使用します。
たとえば MOM が、現在 0 個のメトリックしか報告されていない 3 つのコレクタすべてに接続したとします。
3 つのコレクタには、以下の重み設定があります。
MOM は、メトリックをコレクタ A、B、および C におよそ 3:2:1 の割合で割り当てます。
以下の手順に従います。
introscope.enterprisemanager.clustering.login.<emID>.weight
introscope.enterprisemanager.loadbalancing.threshold プロパティでは、メトリックの不均衡に対するクラスタの耐性(すなわちしきい値)を設定します。
introscope.enterprisemanager.loadbalancing.threshold プロパティのデフォルト設定は 20,000 メトリックです。つまり、MOM がエージェントを再分散する前に、コレクタのメトリックの 20,000 個が不均衡になっている必要があります。 重み調整されたクラスタの平均値(しきい値以上)より低い場合、またはそれより高い場合、コレクタは不均衡になります。 例については、「エージェント負荷分散の使用シナリオ」を参照してください。
負荷分散のしきい値は、再分散を頻繁に行う必要がないように設定してください。 エージェント メトリック負荷は、かなり安定している傾向があります。 しきい値の設定が低すぎる場合、問題調査中に生成された一時的なメトリックが再分散を発生させることがあります。
以下の手順に従います。
introscope.enterprisemanager.loadbalancing.threshold
introscope.enterprisemanager.loadbalancing.interval プロパティは、クラスタで再分散の可能性があるかどうかを確認する間隔を MOM に伝えます。 デフォルト間隔は 600 秒(10 分)で、最小間隔は 120 秒(2 分)です。
エージェントの再割り当て後にクラスタが再調整を行うための時間(数分間)が必要です。 負荷分散の間隔が短すぎると、クラスタが直前の負荷分散に対する調整を完了する前に再分散が再開される恐れがあります。 アプリケーション問題切り分けマップを使用すると、リスクはより大きくなります。 この場合は、エージェントの再割り当て時に、エージェントがアプリケーション問題切り分けマップ データを新しいコレクタに再送信する必要があり、時間がかかることがあります。 以下のアクションを実行した場合は、再分散を頻繁に実行しすぎると起こる不安定な状態の兆候に注意してください。
以下の手順に従います。
introscope.enterprisemanager.loadbalancing.interval
ここでは、クラスタ環境におけるエージェント負荷分散の動作を理解するために役立つシナリオをいくつか説明します。
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