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失敗ストライプの確認

CA6000 および CA6300 のアプライアンスに該当

問題: アプライアンスの Adaptec RAID コントローラが、物理ドライブがオフラインではないため、不正なストライプを含むアレイを[低下]ステータスと判断しません。 そのため、CA Multi-Port Monitor の Web インターフェースの[システム ステータス]ページには、RAID アレイのステータスが[最適]と誤って表示され、失敗ストライプも示されません。

解決策: Adaptec Storage Manager のコマンド ライン ユーティリティである arcconf を使用して、RAID コントローラのステータスを確認します。 ステータスが低下または失敗ストライプであるアレイが存在する場合、CA Multi-Port Monitor をアップグレードする前に、そのアレイの復旧を試行してください。

警告: システム アレイ上に失敗ストライプが存在する状態で CA Multi-Port Monitor をアップグレードすると、アレイ上のファイル システムが広範囲に破損する恐れがあります。また、CentOS Linux オペレーティング システムからのカーネル パニックにより、アプライアンスを開始できなくなる可能性があります。

アレイのステータスが失敗ストライプの場合、以下の状態を示しています。

失敗ストライプの状態は、以下の状況で発生する可能性があります。

注: Adaptec からの情報では、既存アレイ内の失敗したストライプからデータを復旧することはできません。また、BIOS および arcconf ユーティリティから、失われたストライプについての情報を取得することはできません。

監視デバイスの機能に対するこのデータ損失の影響度は、どのストライプが失われたかによって決まります。 失われたストライプが空のディスク領域で、この手順により検証と再構築が成功した場合、監視デバイスは、失敗ストライプが含まれていても正常に機能し続ける可能性があります。

ただし、失敗ストライプに重要なシステム ファイルやデータが含まれていた場合、監視デバイスの機能を復旧できない可能性があります。

Adaptec Storage Manager のコマンド ライン ユーティリティである arcconf はサードパーティ ソフトウェアであり、個別にインストールする必要があります。 詳細については、「インストール ガイド」を参照してください。

arcconf ユーティリティをルート権限で実行するには、すべてのコマンドの前に "sudo" を付けます。 コマンドのリストを参照するには、パラメータなしでユーティリティを実行します。 以下に例を示します。

sudo /usr/StorMan/arcconf

次の手順に従ってください:

  1. arcconf ユーティリティを使用して GETCONFIG LD コマンドを実行し、RAID コントローラの論理ドライブ ステータスを確認します。
    sudo /usr/StorMan/arcconf GETCONFIG 1 LD
    

    以下の例では、システム アレイに失敗ストライプがあります。 どのディスクがストライプの失敗を引き起こしたかは示されないことに注意してください。

    NetQoS--MTP--GetConfig LD

  2. RAID コントローラのステータスが「失敗ストライプ」である場合、以下の手順に従ってアレイを復旧します。
    1. アプライアンスを再起動します。
    2. RAID Controller Configuration ユーティリティを起動します。
    3. [Disk Utilities]オプションを選択します。

      Disk Utilities を使用してディスク メディア上の不良セクタを検出し、復旧を試行します。

    4. アレイの一部としてリスト表示された各ドライブ上で Verify Disk Media を実行します。

      各ドライブの検証には 1 時間以上かかる場合があります。

    検証が完了すると、アレイを正常に再構築することが可能になる場合があります。

  3. アプライアンスが起動し、RAID コントローラが自身の再構築をまだ開始していない場合は、以下の arcconf コマンドを実行してアレイの再構築を試行します。 再構築の完了まで数時間かかることがありますので、ご注意ください。
    sudo /usr/StorMan/arcconf task start <controller_num> logicaldrive 0 verify_fix