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プロビジョニング コマンドの使用

アプリケーションをプロビジョニングするには、アプリケーションのインスタンスに固有の境界パラメータを定義します。 これらのパラメータは、ソースが異なる以下の 3 つのグループに分けられます。

パラメータのタイプ

説明

ソース

一般

名前と説明

テンプレート アプリケーション名、インスタンス名、顧客詳細

アプリケーション カタログ内のテンプレート アプリケーション名。他のすべては会社の手順に基づきます。

インスタンス リソース

インスタンスに割り当てられたシステム リソース

CPU、ボリューム サイズ、メモリ

テンプレート アプリケーションの作成時に設定されたデフォルト。 顧客要件がデフォルトを超えた場合にのみ、上書きされます。

プロパティ

アプリケーション インスタンスの役割を特化するアプリケーション固有の設定。

IP アドレス、ゲートウェイ、管理者電子メール アドレス、およびパスワード

[ダッシュボード]タブのグリッド プロパティに表示されるか、または grid info を実行して表示されます。 その他の詳細は、アプリケーション データ シートに表示されます。

一般的なパラメータ

一般的なパラメータは、名前と説明情報から構成されます。

テンプレート アプリケーション名(CLI のみ)

アプリケーション プロビジョニング コマンドを実行する場合は、テンプレート アプリケーションの名前を含めます。 以下の 2 つの条件下で、グリッド上で任意のアプリケーションをテンプレートとして使用できます。 第一に、アプリケーションにはテンプレート属性が設定されている必要があります。 第二に、実行中でないアプリケーションを使用する必要があります。 アプリケーション テンプレートのリストを表示するには、アプリケーション リスト コマンドを使用するか、またはシステム ダッシュボードの[アプリケーション]タブを表示します。 テンプレート アプリケーションは、リストの先頭に表示されます。

注: プロビジョニング ウィザードは、プロビジョニングされているテンプレート アプリケーションのコンテキスト メニューから開きます。 したがって、ウィザードを使用する場合、テンプレート アプリケーション名を指定する必要はありません。

注: プロビジョニングを行うと、データを含むテンプレート全体がコピーされます。 したがって、アプリケーションにユーザ データが含まれている場合は、任意のアプリケーションをテンプレートとして指定しないでください。

インスタンス名

プロビジョニングによって作成したアプリケーション インスタンスに名前を付けます。 名前は英数字で、先頭が文字である必要があります。 アンダースコアは許可されている唯一の特殊文字です。

例: 以下の名前は有効です。

例: 以下の名前は有効ではありません。

注: ベスト プラクティスとしては、インスタンス名にテンプレート名および顧客名を含めます。 たとえば、cPanel_b32 という名前のアプリケーション テンプレート、および customer8 という名前の顧客が存在する場合、インスタンスに cPanel_b32_customer8 という名前を付けます。 アプリケーションは、常に並べ替えられて表示されます。 したがって、先頭が同じ名前のアプリケーションは、リストに一緒に表示されます。

user1、user2 (オプション)

顧客請求情報。 たとえば、user1 に顧客 ID を入力し、user2 に請求コードを入力します。 コマンド app info myapp および app config myapp は、これらのフィールドを表示します。 これらのフィールドは、測定情報レコードにも含まれます。

説明(オプション)

アプリケーション インスタンスの目的に関する任意のわかりやすい説明。 アプリケーション リスト コマンド app list --verbose およびシステム ダッシュボードは、この説明を表示します。

インスタンス リソース

リソース パラメータは、プロビジョニング後にインスタンスに使用可能なシステム リソースを指定します。 デフォルト値が指定されています。 アプリケーション開発者は、テンプレート アプリケーションを設計するときにデフォルト リソース パラメータを設定します。 これらの値は、顧客のニーズがある場合にのみデフォルトか変更します。

この製品に含まれる事前設定されたテンプレート アプリケーションについては、アプリケーション データ シートにリソース範囲がリストされています。 データ シートは「アプリケーション カタログ リファレンス ガイド」にあります。 あるいは、任意のテンプレート アプリケーションのメモリおよび CPU 範囲を検索するには、テンプレート名を指定して app config コマンドを実行します。 テンプレート アプリケーションの割り当てられたディスク ボリュームおよびそのサイズ範囲を検索するには、テンプレート名を指定して vol list コマンドを実行します。

また、システム ダッシュボードでも、プロビジョニング ウィザードおよびアプリケーション設定詳細に、テンプレート アプリケーションのリソース範囲が表示されます。

インスタンスは以下のリソースを使用します。

CPU (cpu.dflt)

アプリケーション インスタンスに使用可能な CPU の最小量。 単一のアプライアンス アプリケーションでは、CPU は割合で定義されます。 複数のアプライアンス アプリケーションでは、CPU は固定小数として定義されます。

: cpu.dflt=0.10 は CPU の 10 パーセント。 cpu.dflt=1.00 は CPU 全体。 cpu.dflt=0.25 は CPU の 25 パーセント。

注: CPU パラメータは、アプリケーション インスタンスに常に使用可能な CPU の最小量です。 グリッドまたは物理サーバ上の他の負荷にかかわらず、アプリケーションには少なくともこの量の CPU が常にあります。 アプリケーションは、他のアプリケーションがそのサーバ上の CPU を必要としない場合、サーバの CPU を最大 100% まで取得できます。

メモリ(mem.dflt)

アプリケーション インスタンスに使用可能なメモリの量。 メモリはメガバイト単位で定義されています。

例: mem.dflt=128M はアプリケーション インスタンスに 128 MB を割り当てます。 mem.dflt=1024M はアプリケーション インスタンスに 1 GB を割り当てます。

注: メモリ パラメータは、アプリケーション インスタンスに使用可能なメモリの正確な量を定義します。 このパラメータは、システム レコード用の数メガバイトを引いて、正確に適用されます。

ディスク ボリューム サイズ(volume.size)

アプリケーション インスタンスに割り当てられるディスク ボリュームのサイズ。 ディスク ボリュームは、テンプレート アプリケーションに割り当てられます。 ディスク ボリュームはメガバイト以上で定義されます。 ディスク ボリューム サイズの範囲は、テンプレート アプリケーションで設定されます。 デフォルト ディスク ボリュームは上書きできますが、テンプレート アプリケーションの範囲外で新しいディスク ボリュームを設定することはできません。

例: 以下のコマンドは、グリッド サーバ ブート ディスク VPS_CENTOS50 のサイズを 10 GB として定義します。

VPS_CENTOS50.boot.size=10G

注: テンプレート アプリケーションのディスク ボリュームおよびその範囲を表示するには、テンプレート名を指定してコマンド vol list を実行します。 また、この情報はプロビジョニング ウィザードでも表示できます。 この製品に含まれる事前設定されたテンプレート アプリケーションについては、「アプリケーション カタログ リファレンス ガイド」にあるアプリケーション データ シートにこの情報が含まれています。

帯域幅

このパラメータは、仮想システム スループットを制限します。

重要: 異常な状況以外では、このパラメータをデフォルト値から変更しないでください。

プロパティ

プロパティは、アプリケーション インスタンスの役割を特化するアプリケーション固有の設定です。 アプリケーションを実行するのに必要なほとんどのシステム設定およびアプリケーション設定はテンプレートから提供されますが、インスタンスごとに異なる設定もいくつか存在します。 これには通常、IP アドレス、パスワード、チューニング パラメータなどが含まれます。

いくつかのプロパティは必須で、アプリケーションをプロビジョニングする場合に指定する必要があります。 その他のプロパティはオプションです。 オプションのプロパティは、デフォルト値を変更する場合にのみ指定します。 プロビジョニング ウィザードは、必須プロパティを赤色で強調表示します。

この製品に含まれる事前設定されたテンプレート アプリケーションについては、アプリケーション データ シートに、プロパティのセットおよびその有効値が記載されています。 データ シートは「アプリケーション カタログ リファレンス ガイド」にあります。 アプリケーションが別個に提供され、データ シートがない場合は、アプリケーションのデータ シートについてテクニカル サポートにお問い合わせください。 あるいは、以下のコマンドを実行します。

app config template_name --boundary

IP および IP 占有プロパティ(ゲートウェイ、DNS、ネット マスク、他のすべての IP)は、テンプレート アプリケーションをホストしているグリッドに固有のものです。 これらの値は、システム ダッシュボードの[ダッシュボード]タブで、または grid info コマンドを実行して表示できます。

注: ゲートウェイ、ネット マスク、および DNS サーバ アドレスは、同じグリッド上で作成するすべてのインスタンスに対して同じです。 効率化のために、これらのプロパティは、アプリケーションのプロビジョニング時ではなくテンプレート アプリケーション上で設定します。 プロビジョニングされたインスタンスは、テンプレート アプリケーション上で設定したすべてのプロパティを継承します。