変換とは、インストールに適用される変更の集まりのことです。 Windows インストーラでは、変換を(TRANSFORMS プロパティを使用して)基本インストール パッケージに適用することによって、データをインストール データベース(.msi ファイル)に追加または置換することができます。 たとえば、変換では、すべてのテキストをアプリケーションのユーザ インターフェースで英語からドイツ語に変更することができます。
インストーラでは、インストール中に適用できるのは変換のみです。
インストーラによって、製品に必要な変換のリストがインストール中に登録されます。 インストーラでは、製品のインストール時にこれらの変換を製品のインストール パッケージに適用する必要があります。 表示された変換が使用できない場合、および変換ソースの回復力でその変換をリストアできない場合、インストールは失敗します。 変換では、インストーラ データベースのいずれかの固定テーブルにある情報が変更されます。
インストール データベースでの変更を使用して、さまざまなユーザのグループが必要とする基本パッケージの各種のカスタマイズをカプセル化することができます。 たとえば、販売部門とテクニカル サポート部門で製品の異なるインストールが必要な組織では、製品の基本パッケージを 1 箇所の管理者によるインストール ポイントですべてのユーザが使用できるようにすることができます。 適切なカスタマイズは各ユーザ グループに変換として個別に配信されます。 管理者は、インストール中に複数の変換をオン ザ フライで適用して、最も適切なインストールをさまざまなユーザに割り当てることができます。
変換には以下の 3 つの種類があります。
これらの変換は、パッケージの .msi ファイル内部に格納されています。 これにより、ユーザはインストール パッケージ使用できるときは常に変換を使用できることが保証されます。
または、変換をスタンドアロンの .mst ファイルとしてユーザに提供することもできます。
組み込み変換には、変換リスト内で : 記号でプレフィックスを付ける必要があります(たとえば、:mytransform.mst)。
これらの変換は、ユーザのコンピュータ上でユーザが書き込みアクセス権を持たない場所にローカルに保存されます(セキュリティ上の理由から必要な場合があります)。 保護された変換は、インストール中またはパッケージの通知中にこの場所にキャッシュされます。 後続のオンデマンドのインストール中、またはパッケージのメンテナンス インストール中に、インストーラではキャッシュされた変換が使用されます。
ユーザが製品を削除した場合、その製品のすべての保護された変換がそのユーザのコンピュータから削除されます。
保護された変換ストレージを指定するには、TransformsSecure ポリシーを設定するか、変換リストで @(ソースで)または |(完全パス)記号を渡します。 ソースでというのは、変換がルート、つまり、.msi ファイルと同じ場所であることを意味します。
保護された変換で説明したように、保護されていない変換は、デフォルトで保護されない変換です。
保護されていない変換は、パッケージのインストール時または通知時にインストーラによって、各ユーザのプロファイルの[アプリケーション データ]フォルダに保存されます。 これにより、ユーザはコンピュータ間を移動している間に製品のカスタマイズを保持することができます。 変換は、ユーザが書き込みアクセス権を持つことができる場所に保存されます。
TRANSFORMS プロパティは、パッケージのインストール時に Windows インストーラが適用される変換のリストです。 プロパティ中にリストされた順序で、Windows Installer により変換が適用されます。 変換は、ファイル名またはフル パスで指定することができます。 変換を複数指定する場合は、ファイル名またはフル パスをセミコロン(;)で区切ります。
インストール、通知、オンデマンドのインストール、またはメンテナンス インストールが行われるたびに、「変換」内にリストされた変換が Windows Installer によって要求されます。 変換プロパティも参照してください。
パッケージのルート内の変換(.mst ファイル)は、管理者によるインストールの実行時に管理者によるインストールの場所にコピーされます。
変換が適用される場合、[機能の選択]ダイアログ ボックスに達すると、機能リストに追加するか機能リストから取り出して、変換の効果が表示される場合があります。
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