LISA 6.0.6 より前では、インバウンド要求の応答時間は、その要求に対して決定された特定の応答の反応時間仕様から求められていました。 主に負荷テストおよびパフォーマンス テストのシナリオでは、ライブ システムの応答時間から応答時間をモデル化する必要がある場合があります。 たとえば、ライブ システムでは、負荷のピーク時にパフォーマンスの低下を示して、名目上の応答時間の 2 倍になる可能性があります。 この場合、VSE にこの応答時間曲線をエミュレートさせることは有用です。 また、たとえば 3 時間のテストを超えて実施される 12 時間の観察対象応答時間メトリックなど、任意の間隔にわたって、この曲線を VSE がカバー(再生)することを可能にすることも有用です。
観察対象システム VSE コンパニオンはこれらの要件をサポートします。 仮想サービスでこの動作を提供する場合は、このコンパニオンを追加および設定します。
設定情報
観察対象システム コンパニオンには、以下のパラメータが必要です。
測定された応答時間を読み取るタイム「ウィンドウ」を定義します。 これらのタイムスタンプは包含的です。 このウィンドウの外部にあるデータ セットまたはデータ プロバイダからのタイム スタンプ データは無視されます。
仮想サービスが応答時間曲線に「適合」する間隔を表す期間を定義します。 前の例では、この値は 3 時間に設定されます。
たとえば、以下の値が使用されます。
最初に 10 分、その後、順に 10 ~ 20 分、20 ~ 30 分、45 ~ 60 分のバッファを取得します。
以下の値を使用します。
最初の 10 分間は最初の 5 分間で再生し、次の 10 分間は次の 5 分間で再生し、その次の 10 分間はその次の 5 分間で再生します。
分単位の期間を定義します。応答時間データが一度に取得される量を制御するために使用できます。 パラメータのデフォルト値は、一度に 1 時間のデータです。
たとえば、想定実行時間が 1 時間、バッファ サイズが 15 分の場合、以下の結果が得られます。
このパラメータは、データを取得する場所をコンパニオンに指示します。 現在、DevTest データ セット データ プロバイダおよび CA Application Performance Management (Wily)データ プロバイダが提供されています。
どのデータ プロバイダも、以下の 3 つの情報を提供する必要があります。
DevTest データ セット データ プロバイダでは、「id」、「timestamp」、「responseTime」というフィールドで、データ セットがこれらの情報を提供する必要があります。 タイムスタンプ値は、実際の Date オブジェクトではない場合、「yyyy-MM-dd HH:mm:ss.SSS」形式の文字列である必要があります。 ID を任意の指定したインバウンド要求にマップする方法は、データ プロバイダに固有です。 データ セット プロバイダの場合、それは要求の操作に一致する必要があります。 CA Application Performance Management (Wily)プロバイダは正規表現に基づいた方法を使用します。
データ セット ソースの例
この例では、データ セットが、観察対象システム VSE コンパニオンの入力を提供します。 このコンパニオンが提供するデータの定義により、トランザクション、またはある期間にわたる複数のトランザクションに対して応答時間を変更できます。
以下に示すサービス イメージには、1 つのトランザクションが含まれています。また、[反応時間]は 15 ミリ秒に設定されています。

このサービス イメージと関連する仮想サービス モデルには、少数の単純なステップがあります。

パネルの上部には、コンパニオンのパラメータに関する一般情報が表示されます。
この例では、[開始日時]および[終了日時]には 2 時間のウィンドウが定義されていますが、[想定実行時間]は 1 時間に設定されています。 このため、VSE 実行時間のうちの各 1 時間に対して、コンパニオンは、データ セット データ プロバイダからの 2 時間のデータを使用します。 バッファ サイズが 30 分であることは、VSE が 30 分ごとにデータ セットにアクセスしてデータを取得することを意味します。 バッファ サイズはスケーリングの前です。 したがって、30 分のバッファでは、
コンパニオンを一時的に無効にするには、[有効]チェック ボックスをオフにします。
DevTest データ セットおよび Wily 観察対象システム データ プロバイダを含むどのデータ プロバイダでも、観察対象システム コンパニオンをサポートできます。 [(ここをクリックして選択)]をクリックし、[データ セット ソース]を選択すると、[データ セット タイプの選択]ボタンが表示されます。 [データ セット タイプの選択]をクリックし、[共通データ セット]-[ユーザ定義データ シートの作成]を選択します。
[ユーザ定義データ シートの作成]のテーブルが開かれるときに、あらかじめ以下の項目が列に入力されます。
要求の処理時に操作名に対して照合されます。
standardDeviation の値が 0 の場合は、responseTime によって、再生時に使用する間隔が定義されます。 ゼロ以外の値については、standardDeviation 列に関して説明する数式を使用します。 この応答時間の計算は、サービス イメージで設定された 15 ミリ秒の反応時間を上書きします。
応答時間の平均値からの標準偏差を表す統計データを定義します。 再生時に使用される応答時間は、平均応答時間の +/- 3 シグマ内になります。 x が responseTime で、y が standardDeviation である場合、再生時の応答時間は(x -3 y)と(x +3 y)の範囲内のランダムな値です。
これらの列は、このコンパニオンの情報を提供するために使用する任意のタイプのデータ セット プロバイダに必要です。
この例では、サービス イメージから操作名 GET / dsdpTest をコピーし、[id]フィールドにそれを入力します。 [responseTime]フィールドに「150」と入力します。

[timestamp]フィールドに、[開始日時]および[終了日時]で定義された時間ウィンドウに入る日時を入力します。
この例を続行するには、あらかじめ入力されたデータ セットのある既存のプロジェクトを使用します。

データ セット応答時間は、30 秒ごとに 100 ミリ秒の増加を定義します。 そのため、このコンパニオンは、常に、仮想サービス モデルで設定された 15 ミリ秒の反応時間を上書きする必要があります。
注: 仮想サービスを展開する場合は、[反応時間スケール]に「0%」を入力しないでください。
![観察対象システム コンパニオンの例 - [仮想サービスの展開]ダイアログ ボックス](o2149286.png)
観察対象のシステム データ プロバイダ(Wily)ソース
観察対象システム VSE コンパニオンは、CA Application Performance Management (Wily)アプリケーションから入力を受信できます。 Wily と連携するコンパニオンを設定するには、パネルの上部の設定情報を入力します。 その後、[(ここをクリックして選択)]をクリックし、[データ セット ソース]に[Wily ソース]を選択します。
Wily 観察対象システム コンパニオンのパラメータは以下のとおりです。
Wily Web サービスの URLを指定します。
エージェントを識別する正規表現を指定します。
メトリックを識別する正規表現を指定します。 このメトリック正規表現は、Wily サーバに送信されるメトリック正規表現の中央部分としてラップされます。 サーバに送信されるメトリック正規表現は、次のとおりです。
".*WebServices\|Server\|<ユーザ入力パターン>:Average Response Time.*"
たとえば、メトリックのクエリを実行する場合は、次のようになります。
"WebServices\|Server\|http_//ejb3\.examples\.itko\.com/\|(.*)Average Response Time \(ms\)"
次のように入力できます。
"http_//ejb3\.examples\.itko\.com/"
この例は、Web サービスのすべての平均応答時間メトリック を取得します。 特定の操作のメトリックを取得するには、カスタム正規表現を使用します。
デフォルト: ".*"
Wily サービスにアクセスするために使用されるユーザ名を指定します。
必要に応じて、[サービス ユーザ名]に関連するパスワードを指定します。
コンパニオンの動作をテストするには、クイック テストをステージングします。
この例のテスト ケースには、1 つのステップ(ログ メッセージ出力ステップ)がありました。 [Quick Stage Run](クイック ステージングの実行)ウィンドウの[テスト イベント]タブで出力を表示できます。

このテスト ケースに使用される設定ファイルで debug プロパティを true に設定することは、ログ メッセージが出力に表示されることを意味します。

実行時の優先度
実行時のプロセスは以下のとおりです。
たとえば、想定実行時間が 1 時間、バッファ サイズが 15 分の場合、以下の結果が得られます。
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