契約は目標の集合です。 目標は、契約上/運用上の目標(メトリック)または会計上の目標(インセンティブ)のいずれかです。 契約モデリングのプロセスでは、実装スコープに含まれる契約内容全体を把握し、それを CA Business Service Insight モデルに変換する必要があります。
以下の図はこのプロセスを示します。


注: 実装スコープに含まれる要素のみをモデル化するとしても、将来考えられるシステムの計画を考慮する必要があります。 スコープには、将来の開発を包含する広範で十分なモデルを設計するために、組織の一般的な契約管理要件を含める必要があります。 これにより、将来必要となる変更が最小化および簡略化されます。
顧客契約を CA Business Service Insight モデルに変換することは、契約マネージャが、共通の範囲で提供される保証(メトリック)を論理グループ、共通サービス コンポーネント、契約要素などにグループ化するプロセスです。 この論理的なグループ化により、非常に柔軟なサービス レベル管理が可能になります。
CA Business Service Insight 契約モデルは、以下の図に示すエンティティで構成されます。

メトリックの条件および集合を定義します。 契約は、契約関係者間の関係に応じて、3 つの異なるタイプのいずれかになります。 契約は、SLA(組織とその顧客の間のサービス レベル アグリーメント)、OLA(組織内の部門間のオペレーショナル レベル アグリーメント)、または UC(組織とそのサプライヤの間の請負契約。一般に UC は、SLA を介して組織が別の顧客に供給しているサービスに関するものです)のいずれかになります。
提供されるサービスの顧客、および契約に調印する相手の顧客を定義します。 単一の契約関係者を複数の契約に添付することができます。 契約内では、その契約に関連するサービスのプロバイダおよび利用者を定義できることに注意してください。
単一のサービス レベル目標または保証を定義します。 各メトリックは、レポートが実行される実際のサービス レベルの結果を生成する測定値のリクエストです。
メトリックには以下の項目が含まれます。
メトリックは以下の 8 つのタイプのいずれかになります。
|
SLO |
サービス レベル目標。 |
|
情報 |
ターゲットのないサービス レベル目標。 |
|
KPI |
さまざまな業界の概念をサポートするために使用されるキー パフォーマンス インジケータ。 電気通信会社では KPI=SLO は顧客の義務を意味し、IT では技術的な義務を意味します。 |
|
KQI |
キー クオリティ インジケータ。さまざまなインジケータから集約された結果を測定するための全体的なメトリックです。 |
|
中間 |
他のメトリックで使用する中間測定値。 これらのメトリック結果はレポートできません。 |
|
消費 |
サービス/リソース消費を計算するために会計メトリックによって使用されます。 価格アイテム メトリックと共に使用されます。 |
|
インセンティブ |
インセンティブ(ペナルティに対応する肯定的な用語)の計算に使用される会計メトリック。 |
|
価格アイテム |
消費に基づいて結果を計算するために使用される会計メトリック。 期間ごとまたは単位数ごとに異なる価格。 |
実際に計算されたサービス レベルの結果がターゲットと比較される契約上のレポート期間または期間。 CA Business Service Insight のトラッキング期間は、時間、日、週、月、四半期、または年の粒度で定義できます。 根本原因解析のために、トラッキング期間に加えて、メトリックも他の 6 つの粒度で計算されます。しかし、これらの期間の結果はオペレーション結果のみとしてマークされます。
注: これが実行されるのは、これらの計算粒度をメトリックに対して指定した場合のみです。
特定の保証または義務が適用されるトラッキング期間内の時間。例外的なタイムスロット定義(予測されるメンテナンス期間、標準的な銀行休業日など)が含まれます。
サービスの要素に対して実際のサービス レベル値を計算するために Raw データの評価方法を定義する計算式、および計算で考慮する必要のある特定の前提条件。 設計段階では、計算の概要のみが特定されます。 設定段階では、より詳細に定義されます。
契約上のサービス レベル義務。 ターゲットは、該当のメトリックのタイプに応じて、必須である場合と必須でない場合があります。 ターゲットが定義されない場合、メトリックはレポートのみの目的で結果を提供し、契約上の義務または保証と比較することはできません。 ターゲットは静的または動的になります。
注: ここまでに示したいくつかの概念について理解するには、付録 B「Case Studies」を参照してください 。
各メトリックは、システム テンプレート フォルダに含まれる以下のシステム全体のエンティティに関連付けられています。
提供する義務があるものを説明します。
サービス コンポーネントの集合。 単一のサービス コンポーネントを複数のグループに含めることができます。 サービス コンポーネント グループはオプションのエンティティです。これを使用すると、レポート機能の柔軟性が非常に高くなります。
サービス レベルのモニタリングの目的で測定する必要のあるサービス コンポーネントの特定要素(たとえば、パフォーマンスや可用性)。
特定の測定単位。 これはデフォルトの測定単位を定義し、またターゲット目標が最小値か最大値かを定義します。 本質的に、これは測定されるサービス ドメインの特定ディメンション(つまり、利用可能時間の %、停止回数、平均スループット率など)です。
上記のエンティティ、および CA Business Service Insight で監視されるすべてのサービス レベル目標とこれらのエンティティとの関係は、契約モデリング段階で特定する必要があります。
|
Copyright © 2013 CA.
All rights reserved.
|
|