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クロック スキュー許容度の設定

クロック スキュー許容度とは、時刻調整の変動量であり、通常はその値を微増させることで設定します。 たとえば、わずかに進みの速いコンピュータのクロックを数秒間戻すと、ログにわずかな変更が加えられることになります。 遅らせることで生じた時刻の変動により、同じメトリックに対して異なる時刻にタイムスタンプが押されることになり、システムは重複している期間内に 2 つのメトリック値を取得することになります。

時間を戻す処理は、オペレータによって明示的に行われる場合と、自動クロック同期によって非明示的に行われる場合とがあります。後者の方法は大規模なシステムでよく使用されます。

Enterprise Manager では、以下の 2 つのいずれかの方法でクロック スキュー許容度を解決します。

システム クロックが戻されたことを Enterprise Manager が検知すると、クロックが調整前の時間になるまで、収集サイクルを遅延させます。これは、時刻の進みが早い CPU で、ネットワーク タイム サービスによって時刻が再設定される場合などによく発生します。 遅延の際には、警告メッセージが表示されます。 警告メッセージを表示させない場合は、オプションの introscope.enterprisemanager.clock.skewsuppresswarn プロパティで設定できます。 このプロパティの値は、メトリック ハーベストを遅らせるミリ秒数です。この値を超えると、遅延は重大であるとみなされてログに記録されます。

クロック スキュー許容度しきい値を設定するには、以下の手順に従います。

  1. Enterprise Manager を停止します。
  2. <EM_Home>¥config ディレクトリに移動し、IntroscopeEnterpriseManager.properties ファイルを開きます。
  3. introscope.enterprisemanager.clock.skewtoleranceseconds=<XXX> プロパティを追加します。<XXX> は秒数です。
  4. オプション: introscope.enterprisemanager.clock.skewsuppresswarn プロパティを設定します。 デフォルト値(ミリ秒)は 0 です。

    注: この値を introscope.enterprisemanager.clock.skewtoleranceseconds プロパティより大きく設定することはできません。設定すると、警告が完全に表示されなくなり、システムが終了します。

  5. Enterprise Manager を起動します。新しい設定が適用されます。