クロック スキュー許容度とは、時刻調整の変動量であり、通常はその値を微増させることで設定します。 たとえば、わずかに進みの速いコンピュータのクロックを数秒間戻すと、ログにわずかな変更が加えられることになります。 遅らせることで生じた時刻の変動により、同じメトリックに対して異なる時刻にタイムスタンプが押されることになり、システムは重複している期間内に 2 つのメトリック値を取得することになります。
時間を戻す処理は、オペレータによって明示的に行われる場合と、自動クロック同期によって非明示的に行われる場合とがあります。後者の方法は大規模なシステムでよく使用されます。
Enterprise Manager では、以下の 2 つのいずれかの方法でクロック スキュー許容度を解決します。
このしきい値の値はデフォルトの 60 秒に設定されていますが、変更可能です。 指定秒数未満で時刻を戻した場合、警告が発行されて収集が一時的に中断されますが、それより大きい場合はシステムが終了します。
システム クロックが戻されたことを Enterprise Manager が検知すると、クロックが調整前の時間になるまで、収集サイクルを遅延させます。これは、時刻の進みが早い CPU で、ネットワーク タイム サービスによって時刻が再設定される場合などによく発生します。 遅延の際には、警告メッセージが表示されます。 警告メッセージを表示させない場合は、オプションの introscope.enterprisemanager.clock.skewsuppresswarn プロパティで設定できます。 このプロパティの値は、メトリック ハーベストを遅らせるミリ秒数です。この値を超えると、遅延は重大であるとみなされてログに記録されます。
クロック スキュー許容度しきい値を設定するには、以下の手順に従います。
注: この値を introscope.enterprisemanager.clock.skewtoleranceseconds プロパティより大きく設定することはできません。設定すると、警告が完全に表示されなくなり、システムが終了します。
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