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多層アプリケーションのパフォーマンスの分析
管理コンソール を使用して、以下の 2 つの例外を除き、単一層アプリケーションの分析と同じ方法で複数層アプリケーションを分析します。
- 下位層のアプリケーションのパフォーマンスは、多くの場合、上位層のアプリケーションのパフォーマンスに依存します。
- 各層で報告を行う場合、ネットワークを設定するときに上位層を設定し、サーバとアプリケーションを設定するときに下位層を設定します。
前のセクションの例では、層 2 の HTTP Web アプリケーションのパフォーマンスが層 3 の Oracle データベース サーバのパフォーマンスの関数になります。 層 N の HTTP Web サーバがレポート内にクライアントとして表示され、層 N+1 のホストがサーバ/アプリケーションとして表示されます。
N 層のアプリケーションを分析する場合、最も高い位置の層(エンド ユーザから最も遠い位置の層)から開始し、ユーザ側へと向かいます。 従属層の従属パフォーマンス ポイントの影響に注意してください。 層間で共通の従属パフォーマンス ポイントはオカレンスの可能性が高い順に従います。
- 層 N+1 のサーバ レスポンス時間(SRT)は層 N の SRT に影響を与えます。
- SRT はサーバ リソース使用率の関数となります。 値が高い場合は、所定の負荷のアプリケーションにサービスを提供するためのメモリ、CPU、または ディスク I/O リソースが十分にない可能性があることを示します。
- セッションまたは QoS 表示を確認し、SRT が低速インスタンスにある間に、どのセッション、またはどのユーザが過度の負荷をサーバにかけているかを特定します。
- 層 N と 層 N+1 間のネットワーク ラウンドトリップ時間(NRTT)が高く、データ スループットに影響します。
- LAN 環境内の NRTT は、スイッチ間の共有アップリンク上の帯域幅に対するスイッチ バックプレーン速度と接続の関数となります。 N 層のアプリケーションのプライマリ NIC を常に同じスイッチ上、および同じ VLAN 内に配置してアップリンク帯域幅の競合をなくし、サーバ間の 2 つの余分なスイッチ ホップを排除するのが最良の方法です。 これにより、N 層のアプリケーションのパフォーマンスを飛躍的に増加させることができます。
- [トラフィック]および[データ ボリューム]ビューを確認し、NRTT がボリュームの増加につれて増加するかどうかを特定します。 増加する場合は、アプリケーションの 2 つのサーバ間に十分な帯域幅がない場合があります。
- 層 N と層 N+1 間の[データ転送時間](DTT)は、ちょうど 0 になるか、ゼロに収束します。 [レスポンス サイズ]および[レスポンス サイズ別データ転送時間]ビューを確認し、1 つのパケット内に収容するデータ量である 1.45 KB を超えるさまざまなレスポンス サイズをアプリケーションが使用しているかどうかを確認します。 ゼロまたは約 0 の DTT は、通常、各ユーザ リクエストのバック オフィス サーバによって単一のパケットが送信されることを示します。 データベース サーバの場合は、これは、通常、単一のクエリ内ですべての行を要求する代わりに、データの 1 つの行を何回もリクエストするクエリの形式となっています。 最適なパフォーマンスのクエリを再度作成します。
- 層 N と層 N+1 間の再送信時間が大幅なパケット ロスを示しています。
- [トラフィック]および[データ ボリューム]ビューを確認し、再送信時間が高い間に大量のデータが転送されているかどうかを特定します。
- [セッション数]および[ネットワーク接続時間]を確認し、TCP セッション スタートアップについての遅延を特定します。 値が高い場合は、2 つの層間の輻輳を示しています。
以下のグラフは、アプリケーション アーキテクチャの層 2 と層 3 間の[サーバ レスポンス時間]の依存性を示しています。 層 2 のサーバの SRT は、レスポンス時間が高い間は層 3 のサーバの SRT に従います。

2 つの層間の後続のデータ ポイントは、層 3 のサーバ パフォーマンスが 層 2 のサーバ パフォーマンスに影響することを示します。 層 3 のサーバがこのアプリケーション アーキテクチャのボトルネックです。
層 N のアプリケーション遅延が、ピーク遅延スパイク時の層 N+1 のアプリケーション遅延と同じ一般曲線を持つ場合、層 N のアプリケーションは層 N+1 のアプリケーションによって悪影響を受けている可能性があります。
層 N+1 アプリケーションのパフォーマンス ボトルネック(SRT が高い場合はサーバの問題を示し、NRTT および再転送時間が高い場合はネットワークの問題を示し、SRT および NRTT が低いときにデータ転送時間がゼロまたは高い場合は一般的にアプリケーションの問題を示す)を特定した後、そのボトルネックを修正し、分析プロセスを繰り返して第 2 のボトルネックを特定します。
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