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多層アプリケーションのパフォーマンスの分析

管理コンソール を使用して、以下の 2 つの例外を除き、単一層アプリケーションの分析と同じ方法で複数層アプリケーションを分析します。

前のセクションの例では、層 2 の HTTP Web アプリケーションのパフォーマンスが層 3 の Oracle データベース サーバのパフォーマンスの関数になります。 層 N の HTTP Web サーバがレポート内にクライアントとして表示され、層 N+1 のホストがサーバ/アプリケーションとして表示されます。

N 層のアプリケーションを分析する場合、最も高い位置の層(エンド ユーザから最も遠い位置の層)から開始し、ユーザ側へと向かいます。 従属層の従属パフォーマンス ポイントの影響に注意してください。 層間で共通の従属パフォーマンス ポイントはオカレンスの可能性が高い順に従います。

  1. 層 N+1 のサーバ レスポンス時間(SRT)は層 N の SRT に影響を与えます。
  2. 層 N と 層 N+1 間のネットワーク ラウンドトリップ時間(NRTT)が高く、データ スループットに影響します。
  3. 層 N と層 N+1 間の[データ転送時間](DTT)は、ちょうど 0 になるか、ゼロに収束します。 [レスポンス サイズ]および[レスポンス サイズ別データ転送時間]ビューを確認し、1 つのパケット内に収容するデータ量である 1.45 KB を超えるさまざまなレスポンス サイズをアプリケーションが使用しているかどうかを確認します。 ゼロまたは約 0 の DTT は、通常、各ユーザ リクエストのバック オフィス サーバによって単一のパケットが送信されることを示します。 データベース サーバの場合は、これは、通常、単一のクエリ内ですべての行を要求する代わりに、データの 1 つの行を何回もリクエストするクエリの形式となっています。 最適なパフォーマンスのクエリを再度作成します。
  4. 層 N と層 N+1 間の再送信時間が大幅なパケット ロスを示しています。

以下のグラフは、アプリケーション アーキテクチャの層 2 と層 3 間の[サーバ レスポンス時間]の依存性を示しています。 層 2 のサーバの SRT は、レスポンス時間が高い間は層 3 のサーバの SRT に従います。

2 つの層間の後続のデータ ポイントは、層 3 のサーバ パフォーマンスが 層 2 のサーバ パフォーマンスに影響することを示します。 層 3 のサーバがこのアプリケーション アーキテクチャのボトルネックです。

層 N のアプリケーション遅延が、ピーク遅延スパイク時の層 N+1 のアプリケーション遅延と同じ一般曲線を持つ場合、層 N のアプリケーションは層 N+1 のアプリケーションによって悪影響を受けている可能性があります。

層 N+1 アプリケーションのパフォーマンス ボトルネック(SRT が高い場合はサーバの問題を示し、NRTT および再転送時間が高い場合はネットワークの問題を示し、SRT および NRTT が低いときにデータ転送時間がゼロまたは高い場合は一般的にアプリケーションの問題を示す)を特定した後、そのボトルネックを修正し、分析プロセスを繰り返して第 2 のボトルネックを特定します。