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プロセス モニタ テーブルのフラグ

プロセス モニタ テーブル内の pmonFlags 列は 32 ビット符号なし整数フィールドで、対応する行の追加動作セマンティックを指定できます。

デフォルトでは、プロセス モニタ テーブル行は以下を実行します。

これらのデフォルトを変更するように別のフラグ ビットを設定できます。 エージェントは、すべてのフラグを 16 進(ベース 16)法で解釈します。 以下の図は、プロセス モニタ テーブル フラグ(pmonFlags)フィールドの構成を示します。

フラグ値は 3 つのフィールドから構成されます。

以下のセクションでは、各フラグ ビットについて説明します。 OR 論理演算によってフラグ値を組み合わせることができます。

以下のリストでは、プロセス モニタ テーブルのフラグについて説明します。

0x00000001

このエントリに対して、アクションが実行されないようにします。

0x00000002

このエントリに対して、SNMP トラップが送信されないようにします。

注: プロセス モニタ テーブルが制御するのは、レガシー モニタに対するトラップの送信のみです。 ステートフル プロセス モニタについては、状態変更トラップが依然として集計状態テーブルから発生する場合があります。

0x00000004

このエントリを再初期化する試行を無効にします。 デフォルトでは、エージェントは、ターゲット プロセスが再起動されている場合に、プロセス テーブルをスキャンして新しいプロセス ID を特定することにより、このエントリを定期的に再初期化しようとします。

0x00000008

sysedge.log ファイル内で、このエントリに対し、トラップのログが記録されないようにします。 このビットを設定しても、トラップの送信には影響しません。 イベントが頻繁に発生する場合、または特定のエントリをエージェントのハートビートとして使用している場合は、イベントのログ記録を無効にすると有用です。

0x00000010

エージェントがプロセスのモニタリングを再初期化しようとしてプロセスの一致に失敗するたびに、このエントリに対して継続的な processStop トラップを送信します。 エージェントのデフォルト動作では、プロセスが停止したときに単一の processStop トラップが送信され、定期的にエントリの再初期化が試行されます。 この機能を有効にすると、エージェントは、再初期化が失敗するたびに追加の processStop トラップを送信します。 どのような場合でも、対応するエントリが procAlive プロセス属性をモニタしていない限り、エージェントは processStart と processStop のトラップを送信しません。

注: エージェントが procAlive 属性をモニタしているときに限り、このフラグは有効です。 ユーザが Windows サービスをモニタしているときに、サービスが実行されていない場合、エントリは notReady 状態になりません。 このフラグを設定すると、SystemEDGE は、サービスが実行されていないときに、準備完了状態のままでも、processStop トラップを生成し、エントリの関連付けられた任意のアクションを実行します。

0x00000020

アクション スクリプトまたはプログラムへのデフォルト引数の受け渡しを無効にします。 SystemEDGE は、通常、トラップ タイプ、説明フィールドなどを示すデフォルト アクション パラメータを渡します。 アクション パラメータの詳細については、「プロセス モニタ テーブルのアクション」を参照してください。

0x00000040

このエントリに対して notReady トラップが送信されないようにします。notReady トラップのログは記録されず、notReady トラップに対してアクションも実行されません。

0x00000100

プロセス グループ内の親プロセスをモニタします。 多くのアプリケーションおよびサービス(たとえば、Web サーバ httpd デーモン)は、最初のデーモンが子プロセスを生成して実際のサービス要求を処理するように設計されています。 これらの子プロセスは、多くの場合、いくつかの要求を処理し、終了します。 このような場合は、子プロセスの代わりに親デーモンをモニタするほうが望ましいといえます。 この機能を有効にすると、エージェントは、プロセス正規表現の一致を検出した最初のプロセスの代わりに、親デーモンを検索およびモニタします。

エージェントは、プロセス正規表現(pmonRegExpr)の名前と一致するプロセスがないか、プロセス モニタ テーブルをスキャンすることによって、この検索を実行します。 プロセスの一致する親プロセスも一致する場合、エージェントは親プロセスを返します。 この検索アルゴリズムは親子関係のみに対応し、デーモンの分岐するデーモンを処理することはできません。 この機能は Windows サービスのモニタリングには利用できません。

0x00000200

このエントリの processStart トラップの送信を無効にします(ログおよびアクションなし)。

0x00000400

プロセス モニタ表現が True から False に移行するとき、このエントリに processClear トラップを送信します(ログおよびアクション)。 この機能は、モニタされている属性が procAlive でないときのみ適用可能です。

0x00000800

モニタリングのプロセスをターゲットにするときに、プロセス名と引数が一致します。 デフォルトでは、エージェントはプロセス名に対してのみ一致します。 このオプションを有効にすると、エージェントはプロセス名およびプロセス引数の両方に pmonRegExpr を適用します。これは、同様のプロセス、あるいは同じアプリケーションまたはバイナリの複数の呼び出しを区別するために必要です。

0xXXX01000

processThreshold トラップを送信するか、 X 回目の連続するイベント後初めて現在の状態を変更します。 この機能を有効にすると、processThreshold トラップを送信するか、プロセス モニタの状態を変更する前に、X 回目の連続するイベントの発生まで待機するようにエージェントに指定されます。 X 回目のイベントが発生した後、エージェントは後続の連続する True 表現評価ごとに processThreshold トラップを送信します。 しきい値表現が True から False に再び移行すると、行はそれ自体をリセットし、エージェントはゼロからイベントを数え始めます。 このフラグは、アクションの実行にも適用されます。 フラグ値フィールドから X の値を指定できます。 イベントのログ記録はこのフラグ ビットの影響を受けません。 例については、「プロセス モニタリングの例」を参照してください。

0xXXX02000

最大 X の連続する processThreshold トラップを送信し、それ以上送信しません。 この機能を有効にすると、しきい値を超えたときに発生する可能性のある連続する processThreshold トラップおよびアクション実行の数の上限が設定されます。 しきい値表現が True から False に移行すると、行はそれ自体をリセットし、エージェントはゼロからイベントを数え始めます。 このフラグは、アクションの実行にも適用されます。 フラグ値フィールドから X の値を指定できます。 イベントのログ記録はこのフラグ ビットの影響を受けません。 例については、「プロセス モニタリングの例」を参照してください。

0xXXX04000

X プロセスがアライブかどうか、プロセス グループをモニタします(procAlive のモニタリングのみ)。

0x00008000

対応する正規表現に一致する Windows サービスをモニタします。 このフラグを設定すると、Windows サービス テーブル内の一致する Windows サービスの procAlive 属性をモニタするように SystemEDGE に指定されます。

Solaris 10 上でゾーン内のプロセスをモニタします。 pmonProcRegExpr 属性の形式は ZoneRegExp/ProcRegExp であることが予期されます。

0x00010000

任意の processStart 処理を無効にします。 このフラグが有効な場合、processStart イベントが発生すると、SystemEDGE は、アクションの呼び出し、イベントのログ記録、トラップの送信を行いません(レガシー サポート用の 000 002 00 も参照)。

0x00020000

オブジェクトおよび重大度が同じモニタの状態を集計するため、モニタには AND 関係があります。 このフラグ セットがある同じ重大度の接続されたすべてのモニタには、その都度変化する集計状態に対する違反条件が必要です。

0x###00000

いくつかのフラグ ビットでは、トラップを送信し、アクションを実行するために、値 X が使用されます。 値 X はフラグ フィールドの高順位の 12 ビットとして指定されます。 このフィールドを利用するフラグ ビットは相互に排他的です。

以下の図は、モニタされるオブジェクトがしきい値を超えていることを示すために 1 つのトラップを送信し、値がしきい値を下回ったときには processClear トラップを送信するエージェントを示します。

以下の図は、モニタされるオブジェクトの値がしきい値を超えていることを示すために 4 つのトラップを送信するエージェントを示します。 値がしきい値を下回ると、rocessClear トラップは送信されません。

以下の図は、トラップの送信を開始する前にイベントが複数回発生するまで待機するエージェントを示します。 モニタされるオブジェクトの値がしきい値を下回るまでトラップが送信され、しきい値を下回ると processClear トラップが送信されます。

以下の図は、指定された回数だけトラップを送信するエージェントを示します。 モニタされるオブジェクトの値がしきい値を下回ると、エージェントは processClear トラップを送信します。