前のトピック: モニタおよび自動ウォッチャーの正規表現の例

次のトピック: 複数行の正規表現


Perl 互換正規表現(PCRE)のサポート

Perl 互換正規表現(PCRE)を使用すると、正規表現をサポートするモニタを定義するときに i18n (UTF-8)互換の正規表現を指定できます。 これらのモニタは、ログ ファイル、プロセス、プロセス グループ、Windows サービス、および Windows イベントをモニタします。 また、このオプションを使用して、より複雑な正規表現を作成できます。

以下の 2 つの正規表現ライブラリのどちらかを選択できます。

PCRE は、区切り文字が異なり、特殊文字の範囲も広いため、標準正規表現ライブラリと 100 パーセントの互換性はありません。

PCRE ライブラリを有効にするには、SystemEDGE のレガシー モードで手動で設定ファイルを編集し、以下の行を追加します。

use_pcre

設定ファイルを管理モードで編集すると、ポリシーを次に展開したときに設定が消去されます。

管理モードで PCRE ライブラリを有効にするには、CA Server Automation の[ポリシー設定]ユーザ インターフェースを使用します。 このユーザ インターフェースで、[制御設定]タブの[Perl 互換正規表現を使用]オプションを使用します。 「<JS>」パターン修飾子を指定すると、この式の JavaScript 互換モードがアクティブになります。

PCRE は、POSIX 基本正規表現、POSIX 拡張正規表現、および Perl によって提供される正規表現機能のサブセットをカバーします。 PCRE の詳細については、http://www.pcre.org を参照してください。

入力の正規表現としてサポートされる形式は以下のとおりです。

/regular expression/switch
regular expression

注: PCRE の使用方法としては、区切り文字とオプションのスイッチを含めて正規表現を指定する方法(/regex/i)をお勧めします。

サポートされるスイッチのリスト

/i

PCRE_CASELESS (Perl 互換の /i): 大文字と小文字の両方に一致します。

/m

PCRE_MULTILINE (Perl 互換の /m): 複数行にわたって一致します。

/s

PCRE_DOTALL (Perl 互換の /s): パターン内のドット メタ文字が任意の値の文字(改行を示す文字を含む)に一致します。

/x

PCRE_EXTENDED (Perl 互換の /x): パターン内の空白データ文字が、エスケープされた場合と文字クラスの内部にある場合を除いて無視されます。

/E

PCRE_DOLLAR_ENDONLY: $ が末尾にのみ一致します。

/U

PCRE_UNGREEDY: 繰り返し限定記号の最長一致を反転します。つまり、デフォルトでは最長一致を行いませんが、後ろに疑問符を付けると最長一致を行います。

/<JS>

PCRE_JAVASCRIPT_COMPAT: JavaScript 互換を指定します。

サポートされる区切り文字のリスト

SystemEDGE では、デフォルトの正規表現区切り文字(/)に加えて、UNIX および Linux のパスに含まれるスラッシュ記号を指定する式を簡略化するため、代替の区切り文字がサポートされています。 代替の区切り文字は(#)、(|)、および(:)です。

たとえば、以下の正規表現は同等です。

/¥/dir1¥/dir2¥/dir3¥/filename/i
#/dir1/dir2/dir/filename3#i
|/dir1/dir2/dir3/filename|i
:/dir1/dir2/dir3/filename:i