廃止されたコンポーネントの削除の自動化

管理者は、廃止されたコンポーネントがネットワークから自動で削除されるようにできます。プロセスを自動化するスクリプトを書く前に、廃止されたコンポーネントを削除するために Data Aggregator に含まれているスクリプトを使用する方法を理解します。たとえば、週単位の cron ジョブをセットアップし、1 か月経過した廃止コンポーネントを削除できます。

Data Aggregator に含まれている remove_retired_items スクリプトは 2 つの部分で構成されます。スクリプトの最初の部分は、設定したフィルタに基づいて、廃止されたコンポーネントに関するデータを識別して返します。スクリプトの 2 番目の部分は、廃止されたコンポーネントリストの削除を実行します。プロセスを自動化するには、このスクリプトがどのように構築されているかを理解します。

注： remove_retired_items スクリプトの使用に関する詳細については、「Data Aggregator 管理者ガイド」を参照してください。

例：廃止されたコンポーネントのリストをデバイス IP アドレスでフィルタリング

この例では、10.252.1.1 のプライマリ IP アドレスを持つデバイスについて廃止されたコンポーネントをすべて検索します。 IP アドレスによる直接のコンポーネントフィルタが可能ではないので、IP アドレスによるフィルタリングは 2 段階のプロセスとなります。廃止されたコンポーネントをフィルタするには、まずコンポーネントが関連付けられているデバイスの IP アドレスをメモします。 IP アドレス情報で、デバイスに対するデバイスアイテム ID を判断します。次に、そのデバイスアイテム ID を使用して、廃止されたコンポーネントを判断します。最後に、廃止されたコンポーネントを削除します。

注：この例は curl コマンドを使用しますが、慣れているコマンドを使用してもかまいません。

filterDeviceIP.xml ファイルを作成します。このファイルを使用して、10.252.1.1 のプライマリ IP アドレスがあるデバイスに対するデバイスアイテム ID を返します。ファイルは以下の例のようになります。
```
<FilterSelect xsi:noNamespaceSchemaLocation="filter.xsd" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance">
  <Filter>
    <And>
     <Device.PrimaryIPAddress type="EQUAL">10.252.1.1</Device.PrimaryIPAddress>
    </And>
  </Filter>
</FilterSelect>
```

以下のコマンドを実行します。

curl -X http://hostname:port/rest/devices/filtered -H "Content-Type: application/xml" -T "filterDeviceIP.xml" > returnedDeviceID.xml

-X

対象のフィルタを作成します。

hostname:port

Data Aggregator のホスト名およびポート番号を指定します。

デフォルトポート： 8581

-H

ポストしているファイルのコンテンツタイプを示します。

-T

ポストしているファイルを示します。

以下の結果が HTTP レスポンスとして返されます。

<?xml version="1.0"?>
<DeviceList>
  <Device version="1.0.0">
    <ID>107881</ID>
    <PrimaryIPAddress>10.252.1.1</PrimaryIPAddress>
    <supportsOnDemandMFDiscovery>true</supportsOnDemandMFDiscovery>
    <SupportedProtocolsList>
      <SupportedProtocols>ICMP</SupportedProtocols>
    </SupportedProtocolsList>
    <DiscProfileID>107503</DiscProfileID>
    <HostName>rtp003723rts.ca.com</HostName>
    <RelatesTo>
      <MonitoredGroupIDList relatesURL="relatesto/monitoredgroups" rootURL="monitoredgroups">
        <ID>509</ID>
      </MonitoredGroupIDList>
      <GroupIDList relatesURL="relatesto/groups" rootURL="groups">
        <ID>547</ID>
        <ID>530</ID>
        <ID>509</ID>
      </GroupIDList>
    </RelatesTo>
    <IsAlso>
      <IsA name="MetricFamilyDiscoveryHistory" rootURL="devices/mfdiscoveryhistory"/>
      <IsA name="AccessibleDevice" rootURL="devices/accessible"/>
      <IsA name="Syncable" rootURL="syncable"/>
      <IsA name="IPDomainMember" rootURL="ipdomainmember"/>
    </IsAlso>
    <DataCoectionMgrId version="1.0.0">
      <DcmID>dcname.ca.com:8f53bc55-f442-42fc-9bd5-a907d0261421</DcmID>
    </DataCollectionMgrId>
    <Syncable version="1.0.0">
      <SyncID>-1</SyncID>
    </Syncable>
    <Item version="1.0.0">
      <DisplayName>router.ca.com</DisplayName>
      <CreateTime>Wed Feb 05 10:20:26 EST 2014</CreateTime>
      <Name>router.ca.com</Name>
    </Item>
    <IPDomainMember version="1.0.0">
      <IPDomainID>2</IPDomainID>
    </IPDomainMember>
    <DeviceMonitoringProfile version="1.0.0">
      <ConsolidatedMonitoringProfile>2509</ConsolidatedMonitoringProfile>
    </DeviceMonitoringProfile>
  </Device>
</DeviceList>

デバイスアイテム ID 107881 が返されます。結果にはデバイスに関する詳細情報も表示されます。

filterRetired.xml ファイルを作成します。このファイルを使用して、デバイスアイテム ID が 107881 であるデバイスと関連付けられている廃止されたコンポーネントを返します。このファイルは以下の例のようになるはずです。

<FilterSelect xsi:noNamespaceSchemaLocation="filter.xsd" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance">
  <Filter>
    <And>
        <DeviceComponent.DeviceItemID type="EQUAL">107881</DeviceComponent.DeviceItemID>
    </And>
  </Filter>
  <Select use="exclude">
    <Item use="exclude">
      <DisplayName use="include"/>
    </Item>
  </Select>
</FilterSelect>

以下のコマンドを実行します。
curl -X post http://hostname:port/rest/retired/filtered -H "Content-Type: application/xml" -T "filterRetired.xml" > returnedRetireItems.xml

以下の結果が HTTP レスポンスとして返されます。
```
<?xml version="1.0"?>
<RetiredList>
  <Retired version="1.0.0">
    <ID>128452</ID>
    <Item version="1.0.0">
      <DisplayName>GigabitEthernet0/239 - GigabitEthernet0/239</DisplayName>
    </Item>
  </Retired>
  <Retired version="1.0.0">
    <ID>128451</ID>
    <Item version="1.0.0">
      <DisplayName>GigabitEthernet0/238 - GigabitEthernet0/238</DisplayName>
    </Item>
  </Retired>
</RetiredList>
```
フィルタ条件に適合する廃止された 2 つのコンポーネントが返されます。コンポーネントのアイテム ID は 128452 および 128451 です。
deleteRetiredList.xml ファイルを作成します。このファイルを使用して、廃止されたコンポーネントの返されたリストを削除します。ファイルは以下の例のようになります。
```
<DeleteList>
  <ID>128452</ID>
  <ID>128451</ID>
</DeleteList>
```
以下のコマンドを実行します。
curl -X post http://hostname:port/rest/retired/deletelist -H "Content-Type: application/xml" -T "deleteRetiredList.xml" > deletelistreponse.xml

以下の結果が HTTP レスポンスとして返されます。
```
<?xml version="1.0"?>
<DeleteListResult>
  <DeleteResult>
    <ID>128452</ID>
    <Error>SUCCESS</Error>
  </DeleteResult>
  <DeleteResult>
    <ID>128451</ID>
    <Error>SUCCESS</Error>
  </DeleteResult>
</DeleteListResult>
```
廃止されたコンポーネントは正常に削除されました。