製品の展開先になる企業内の各システムは、CA MSM システム レジストリに追加され、検証される必要があります。 展開は検証されたシステムにのみ送信することができます。 このプロセスは「システムの登録」と呼ばれ、企業内の各システムに適用されます。 たとえば、企業に 5 つのシステムがある場合は、このプロシージャを 5 回実行する必要があります。
注: システムが登録された後は、そのシステムを再度登録する必要はありませんが、別の登録フィールドでデータを更新して、システムを再登録することができます。
システム登録処理には、以下の高レベル手順が含まれます。
ここでは、ユーザ ID およびパスワードを、リモート ターゲット システムに提供します。展開によってインストール済みのソフトウェアがこのシステムにコピーされます。 リモート認証情報は展開プロセス中に検証されます。 以下の情報が必要になります。
システム管理者はユーザのリモート認証情報のセット アップを手伝うことができます。
CA MSM システム レジストリは CA MSM データベースです。CA MSM は、ここにユーザがその展開プロセスに関与するシステムに関する情報を記録します。 登録する各システムに対して、1 つのエントリがあります。 各エントリは、全般、FTP ロケーション、およびデータ宛先の 3 つの情報カテゴリで構成されています。
各システム レジストリ エントリは、4 つの異なるシステム タイプの 1 つです。 2 つは実システムを反映し、 2 つは CA MSM で定義される構造体で、展開プロセスを容易に行うために使用されます。 2 つの実システム タイプは、非シスプレックス システムとシスプレックス システムです。 CA MSM で定義される 2 つのシステム タイプは、共有 DASD クラスタとステージング システムです。
シスプレックス システムの一部ではない、スタンドアロンの z/OS システムを指定します。
注: システム検証中に、それがシスプレックスの一部ではないことが判明すると、その旨がユーザに通知され、そのシステムをそのシステムがそのメンバであるシスプレックスに自動的に追加する機会が与えられます。 これによって、新しいシスプレックス システムが作成される場合があります。 適切なシスプレックスへの自動移動を選択しなかった場合、システムは検証されますが、展開されません。
シスプレックス(SYStem comPLEX)を指定します。これは IBM のメインフレーム システム複合体で、1 つ以上の物理システム上で動作する単一の論理システムです。 シスプレックスを構成する各物理システムは、しばしば メンバ システムと呼ばれます。
モノプレックス システムは、システムが 1 つのみ割り当てられているシスプレックス システムです。
注: モノプレックスは、モノプレックス システムの名前を使用してシスプレックス レジストリ ツリー内に格納されます。シスプレックス システムの名前は使用されません。 たとえば、モノプレックスとして定義されているシステム XX16 のシスプレックス名が LOCAL だとします。 このシステムは、XX16 という名前のシスプレックスとしてシステム レジストリ内に表示されます。 このシスプレックスには 1 つのシステム、XX16 が含まれます。
同じシスプレックス名(たとえば、LOCAL)を持つモノプレックスがある場合、システム タイプが役に立ちます。 正しいモノプレックス システムを選択するために展開される必要がある複数の LOCAL シスプレックス エントリを表示する代わりに、CA MSM システム レジストリは、トップ レベルのシスプレックス名に実際のモノプレックス システム名を表示します。
共有 DASD クラスタ システムを指定します。これは DASD を共有するシステム セットを定義する CA MSM 展開サービス用語で、シスプレックス システム、非シスプレックス システム、またはその両方で構成されます。 ステージング システムは、共有 DASD クラスタの一部になることはできません。
ステージング システムを指定します。これは仮想システムを定義する CA MSM 展開サービス用語です。 ステージング システムによって、展開が CA MSM ドライビング システムがあるコンピュータに展開されます。 ステージング システムを使用するには、CA MSM ドライビング システムが CA MSM システム レジストリに登録されている必要があります。
注: ステージング システムは、展開のテストおよび展開全般について学習する上で有用です。 また、ターゲット システムがファイアウォールの外側にある場合でも使用できます。 たとえば、ステージング システムに展開してから、展開をテープに手動でコピーします。
FTP ロケーションは、ターゲット システム上への展開結果を取得するのに使用されます(展開が FTP 送信で行われたか、共有 DASD を使用して行われたかに関係なく)。 また、FTP 経由で展開を移動する場合も使用されます。
FTP ロケーションを定義するために、以下を指定する必要があります。
ホスト システム名を指定します。
ポート番号を指定します。
デフォルト: 21
ランディング ディレクトリを指定します。これは、展開中にデータが一時的に配置されるロケーションです。
データ宛先は、転送データをリモート システムに転送するためにどのテクニックを使用するかを CA MSM に指示する方法です。 以下のオプションを選択できます。
転送メカニズムとして FTP が選択されると、FTP 経由で転送データがターゲット システムに送信されます。 データは、ターゲット システム上の、システム レジストリの[FTP ロケーション情報]セクションで指定されたランディング ディレクトリに配置されます。
共有 DASD を指定する場合、CA MSM は仮想転送テクニックを使用します。 つまり、システム間で実際にデータをコピーしません。 2 つのシステムで DASD を共有するので、データをコピーする必要はありません。 展開データはすべて、CA MSM によって管理される USS ファイル システム内に維持されます。
DASD が共有されていても、リモート システムが USS ファイル システム内で展開データを検出できない場合があります。 そのため、CA MSM は一時的にファイル システムを CA MSM ドライビング システムからマウント解除し、ファイル システムを読み取り専用モードでリモート システムにマウントします。
CA MSM がリモート システム上でファイル システムをマウントする場所を決定するために、データ宛先でマウント ポイントの場所を指定する必要があります。 さらに、展開ファイル システム作成に関する割り当て情報を提供できるため、CA MSM ドライビング システム上にファイル システムが作成されると、ファイル システムは共有される DASD 上に配置されます。
データ宛先は、非シスプレックスおよびシスプレックス システム、および共有 DASD クラスタに割り当てられます。 データ宛先はオブジェクトと命名され、システム レジストリ内の複数のエンティティに割り当てられる場合があります。また、独自に独立したメンテナンス ダイアログ ボックスがあります。
リモート割り当て情報はリモート システム上の展開プロセスによって使用され、これを使用して展開済みのソフトウェアが配置される場所を制御できます。 GIMUNZIP VOLSER を指定することにより、CA MSM は “volume=” パラメータをリモート システム上の GIMUNZIP 命令に追加します。 zFs VOLSER のリストが必要になるのは、以下の場合のみです。(1)展開中のソフトウェアに USS 部分が含まれている場合。(2)展開処理中に "コンテナ" コピー オプションを選択した場合。
注: システムを作成したら、それを検証する必要があります。
注: 最初に非シスプレックス システム、次に、シスプレックスまたは共有クラスタ システムを検証する必要があります。
そのシステムの[System Registry]ページで、シスプレックス システム、非シスプレックス システム、および共有 DASD クラスタの[Actions]ドロップダウン リストから[Validate]ボタンを選択すると、検証プロセスが開始されます。 これによって、CCI 検証サービスを使用したバックグラウンド プロセスが開始され、このシステムが検証されます。
注: ステージング システムは検証されません。 ただし、ステージング システムを使用する場合は、CA MSM ドライビング システムのシステム レジストリ エントリを作成して検証する必要があります。
注: 検証でエラーが発生した場合は、メッセージ ログを確認し、システム レジストリに入力した情報を更新した後、再度検証を行ってください。
これで、展開する製品をセットアップする準備ができました。
| Copyright © 2011 CA. All rights reserved. | このトピックについて CA Technologies に電子メールを送信する |