CA DMM には、以下の特殊な機能があります。
複雑なマイグレーション シナリオをサポートするためには柔軟性が必要不可欠です。 CA DMM は、2 種類のシステム マイグレーション方法を実装した初のシステム マイグレーション ソリューションです。
遅延マイグレーションは、2 つの手順で構成されます。 手順 1 では、ソース システム(古いコンピュータ)から DNA ファイルを作成し、ファイルをローカル コンピュータ、ネットワーク サーバ、ネットワーク アプライアンス、または Apache Web サーバに保存します。 DNA ファイルには、各ユーザの PC の DNA が格納されます。 手順 2 では、DNA ファイルをデスティネーション システム(新しいコンピュータまたはリフレッシュしたコンピュータ)に適用します。適用作業はいつでも行うことができます。 セキュリティが求められる環境では、DNA ファイルをパスワードで保護できます。

DNA はネットワーク ドライブだけでなく、CD-ROM、DVD、Zip ドライブなどのリムーバブル メディアにも保存できます。

リアル タイム マイグレーションでは、中間ストレージを使用せずに、ネットワーク経由で PC の DNA をソース システムからデスティネーション システムに移動します。 セキュリティが求められる環境では、ソース システムをパスワードで保護できます。 CA DMM では、IPv4 環境と IPv6 環境の両方でリアルタイム マイグレーションがサポートされます。

複数のユーザが同じコンピュータを共有している場合は、ユーザの PC の DNA を新しいコンピュータに適切にマイグレートする必要があります。 CA DMM は、ユーザ プロファイルのマイグレーション、Windows ドメインから Active Directory へのマイグレーション、アカウントの作成、ユーザのリダイレクト、セキュリティの確保などの機能を提供します。
CA DMM では、指定した PC に現在ログオンしているユーザや複数のユーザをマイグレートできます。 現在のユーザのマイグレーションを実行する場合、ソース マシンからマイグレートされるすべての設定は、現在ログインしているユーザのものが使用されます。 現在のユーザのマイグレーション時に、ユーザ プロファイル設定はマイグレートされません。 複数のユーザをマイグレートする場合は、各ユーザの設定およびデータと共に、コンピュータに存在する一部またはすべてのユーザ プロファイルを選択してマイグレートできます。
CA DMM では、複数のユーザをマイグレートする場合、デスティネーション マシンに新規アカウントが作成されます。 ユーザ パスワードには、3 種類のオプションがあります。現在のパスワードを保持するか、定義したルールに従ってランダムにパスワードを生成するか、マイグレーションが完了してユーザが新しいシステムにログインしたときにパスワードを設定し直すように指示することができます。 CA DMM は、ユーザ グループ メンバシップと NTFS (ファイルおよびフォルダ)セキュリティのマイグレーション オプションを完全にサポートしています。
CA DMM は、ユーザ プロファイルを Windows ドメイン システムから Active Directory (AD)にマイグレートします。 管理者は、デスクトップ マイグレーションと AD マイグレーションの 2 つの処理を組み合わせて、簡単なシングル ステップの処理を作成できます。 CA DMM は、ユーザを AD にリダイレクトし、新しい命名規則に従って名前を変更して、ファイル/フォルダとグループ セキュリティを同時にマイグレートします。 アクティブなユーザのみをマイグレートする機能を利用することで、使用しないユーザを除外して、ディレクトリ システムを効果的にクリーン アップできます。 Windows ドメインから Windows ドメイン、または AD から AD へのマイグレーションも完全にサポートしています。
CA DMM は、ユーザが別のパスにリダイレクトされたときに、新しいユーザ アカウントを自動的にシステムに作成します。 アカウントは、ソースおよびデスティネーションの OS にかかわらず、ユーザの名前を変更したり、ユーザを別のドメインに移動した場合に作成されます。
コマンド ライン インターフェースを使用することで、自動マイグレーション中にユーザを動的に選択できます。 CA DMM では、ワイルドカードや明示的な追加/除外ルールの使用、およびアカウントに最後にアクセスした日付範囲の定義ができます。これらの条件を設定することで、使用しないユーザをマイグレーションから除外できます。
CA DMM では、ユーザがカスタマイズしたさまざまな設定のマイグレートや、高度なデータ収集機能を使用したマイグレートを実行できます。 これにより、システムを再構成する手間が省けるため、ヘルプ デスクへの問い合わせを最小限に抑えることができます。
システム設定とは、PC のオペレーティング システムで使用されるあらゆる構成情報です。 壁紙、キーボード、マウス ポインタ、スクリーン セーバ、ネットワーク ID、プリンタなどの設定があります。 CA DMM では、160 以上のアプリケーションの同じバージョンまたは異なるバージョンのカスタム設定をマイグレートできます。 ユーザは、ユーザ辞書、マクロ、表示プロパティなどを作成し直す必要がないので、生産性を落とさずに作業を継続できます。
CA DMM では、フィルタ機能を使用して、ソース システムからファイルとフォルダをマイグレートできます。 追加フィルタまたは除外フィルタでは、ファイル名、場所、変更日時と作成日時、サイズ、およびファイルの種類を条件として設定できます。また、特定のファイルとフォルダを任意のフィルタ処理またはすべてのフィルタ処理から除外することもできます。
ファイルのリダイレクトを使用すると、任意の場所にあるソース マシンのすべてのデータをマイグレーション処理で取得して、ユーザのマイ ドキュメント フォルダなどの定義済みの場所に保存できます。 リダイレクトでは、データ フィルタと同じ機能を利用して、データのディレクトリ構造をクリーンアップできます。
マイグレーションのニーズによっては、DNA ファイルのサイズが 4 ギガバイト(GB)を超える場合があります。 CA DMM では、ネットワークの制限にかかわらず、大容量のファイルを転送できます。 DNA ファイルは、ネットワーク アプライアンスや Apache Web サーバなど、ネットワーク上に保存できます。 さらに、CD-ROM や Zip ディスク、その他のリムーバブル メディアに DNA ファイルを保存することもできます。
豊富なログ機能により、マイグレーションの結果を追跡したり、企業全体のマイグレーション処理の進行状況を監視できます。 マイグレーション前の状態に戻したり、詳細なログを参照して有効なマイグレーション シナリオを作成できます。 CA DMM では、以下のようなログを作成できます。
ユーザ、ドライブ、データ ファイルおよびフォルダ、アプリケーション設定を、ソース システムの保存場所からデスティネーションの新しい場所にリダイレクトできます。 ドライブ構成を変更して整理し、アプリケーション設定を新しい場所にリダイレクトすることで、デスティネーション システムでユーザのデータ ファイルとフォルダを効率的に管理できます。
CA DMM では、Windows Vista 上の Windows Mail がサポートされています。 Windows Vista ソース コンピュータから Windows Vista デスティネーション コンピュータに Windows Mail 設定をマイグレートできます。
Windows Mail スクリプトを使用すると、Windows XP か Windows 2000 ソース コンピュータから Windows Vista デスティネーション コンピュータに MS Outlook Express 設定をマイグレートできます。これにより、Windows XP または Windows 2000 からマイグレートしつつ、Windows ビスタ上で Windows Mail がサポートされます。
IT コストを節約するには、マイグレーション処理を自動化する必要があります。 企業全体に渡る大規模なマイグレーション プロジェクトでは、より大きな処理への統合が必要になる場合があります。 こうした機能をサポートするために、オプション ファイルやテンプレートなどの共有構成リソースを使用して、CA DMM を 1 つの場所から実行できます。 マイグレーション処理で各 PC に固有の環境変数を使用することで、同じような PC の DNA を区別できます。 マイグレーションが完了したら、リターン コードを使用して、より大きなプロセスの次のステップに進むことができます。 さらに、すべての自動処理は「Quiet モード」で実行できます。この場合、エンド ユーザには何も表示されません。
CA DMM のコマンド ラインを使用することで、企業全体に対して既存のソフトウェアを維持しながら大規模なマイグレーション プロセスを自動で実行することが可能です。
CA DMM の提供する環境変数は、コマンド ラインやユーザ インターフェースで使用できます。 これらの変数は、DMM ファイルやログ ファイルに固有の名前を付けたり、マイグレーションに使用する適切な DNA テンプレート ファイルを指定したり、マイグレートするユーザを指定する場合などに使用できます。
CA DMM は、従来の方法でインストールする必要はありません。 ネットワークの共有フォルダやローカル ドライブから実行したり、インストール CD から直接実行できます。 製品をローカルにインストールしなくても、あらゆる種類のマイグレーション(リアル タイム、遅延、またはリムーバブル メディア)を実行できます。 製品に含まれているリソース(実行可能ファイル、テンプレート ファイル、構成ファイル、および DNA ファイル)を 1 つの場所に置いて、複数のシステムから同時にアクセスできます。
DMM オプション ファイルは、製品の構成をカスタマイズできる XML ベースのファイルです。 構成をカスタマイズすることで、本製品を任意の環境で効率的に実行できます。
CA DMM は、マイグレーションの完了時にコードを返します。 取得したリターン コードを使用して、プロセス全体での次のステップを系統的に判断できます。
ウィザードのユーザ インターフェースをカスタマイズして、技術者やエンド ユーザがアクセスできるページや機能を制限できます。 自動マイグレーション処理を完全に制御し、技術者やエンド ユーザがマイグレーション時に特定のファイルやフォルダなどの項目を選択するように柔軟に設定できます。
DNA ファイルを変更するたびに、変更内容がリビジョンとして保存されます。 DNA ファイルの以前のリビジョンに戻す必要が生じた場合は、いつでも戻すことができます。 さらに、Always Current Scheduler を使用すると、通常使用する PC の DNA のリビジョンを安全な場所に確実に保存できます。
デスティネーションに DNA ファイルを適用するときに、[ファイルとフォルダ]ツリーから必要なファイルとフォルダのみを選択できます。 ソースで選択したファイルとフォルダに対し、[ファイルとフォルダ]ツリー(適用側)で選択項目をカスタマイズできます。 これにより、特定のユーザ グループの要件に当てはまるファイルとフォルダのみを論理的に分離および適用できます。 [ファイルとフォルダ]ツリー全体をデスティネーションに適用する必要はありません。
また、要件に応じて、[ファイルとフォルダの選択的適用を有効にする]オプションを使用することで、選択的適用を有効または無効にすることもできます。 たとえば、マイグレートするファイルが多く、マイグレーションをより迅速に行いたい場合は、選択的適用の機能を無効にしてマイグレーションのパフォーマンスを改善できます。
CA DMM では、開いていてロックされているファイルをマイグレートできます。 マイグレーションを開始する前に対応するアプリケーションを閉じる必要はありません。 その結果、作業の中断が発生せず、マイグレーションの実行中でもファイルを使用できます。 開いていてロックされているファイルのマイグレーションは、遅延マイグレーション モードおよびリアルタイム マイグレーション モードを使用して実行できます。 遅延マイグレーション モードでは、開いていてロック中のファイルを .dna ファイル(または自己解凍ファイル)にバックアップします。 リアルタイム マイグレーション モードでは、開いていてロック中のファイルをソース コンピュータからデスティネーション コンピュータに直接マイグレートします。
CA DMM には、時間の節約に役立つ柔軟な自動化ツールのセットが用意されています。Migration Toolkit を使用すると、新しい OS の導入、PC ソフトウェア/ハードウェアのリフレッシュ、障害復旧のシナリオなどのプロセスの開発と調整に要する時間を大幅に短縮できます。
大規模な企業のマイグレーションに対応した最高レベルのコマンドと制御機能を提供し、マイグレーション処理を容易にします。 ウィザードに表示される質問に答えるだけで、マイグレーションをスムーズに実行するために必要な要素が作成されるので、マイグレーション処理を簡単に自動化できます。 さらに、DMM Director では、プロセス全体が自動的にログに記録されます。
カスタム テンプレートを作成して、マイグレーション処理の時間を短縮したり、制御性を向上できます。このテンプレートは、あらゆるユーザ、部門、または組織向けにカスタマイズできます。 DMM Template Editor では、あらゆるユーザ環境に合わせてマイグレーションをカスタマイズできます。
DNA ファイルに格納されている個々のファイル、フォルダ、および設定のリビジョンなど、DNA ファイルの内容を簡単に確認できます。 DMM Explorer から、個々のファイル、フォルダ、または設定を直接適用することもできます。 管理者は、自動処理の効率化、分析、参照、問題解決、カタログ化、および調整ができます。
XML ファイル形式に関する知識や理解がなくても、DMM オプション ファイルを更新および設定できます。
社内アプリケーションやカスタム アプリケーションに簡単にマイグレートできるスクリプトを作成できます。 特定の状況やマイグレーション ニーズに合わせてスクリプトを作成できます。
ドメイン情報、ユーザ プロファイル、アプリケーション設定、データなどのリソースをそのままの状態でマイグレートできます。 既存の設定、データ、およびその他のリソースは変更されませんが、ユーザ ID とコンピュータ名が新規作成されます。
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