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契約

契約は、サービス プロバイダと契約関係者の間で締結された合意です。この契約には、契約関係者(顧客、内部プロバイダ、または内部利用者と内部プロバイダ)に対するサービスの条項が規定されており、サービス レベル目標を定義するメトリックが含まれます。 契約関係者は複数の契約(利用するサービスごとに 1 つの契約)を持つことができ、各契約には独自のメトリックのセットが含まれます。 さらに、ある時点では 1 つのバージョンのみが有効であるという前提で、同じ契約の複数のバージョンが存在できます。 契約の複数のバージョンにより、時間の経過に伴ってサービス レベル ロジックおよびターゲットに加えられる変更を反映するために必要な柔軟性が提供されます。 目標ステートメント内のフィールドおよびパラメータを変更することによって、変更を行なうことができます。 また、バージョンはそのライフ サイクル内の契約の現在のステータスも示します。

CA Business Service Insight は、契約のバージョン コントロールに関する広範な契約ライフ サイクル管理を提供します。これにより、契約ライフ サイクル全体にわたって契約を変更できます。 契約を変更することができ、契約に関する重要な履歴データが保存されます。

監査証跡メカニズムによって、特定の変更、変更の実施者、および変更の実施時期を含め、契約のライフ サイクルで行われたすべての変更が追跡されます。 これにより、契約マネージャは契約のライフ サイクルでの変更を厳重に監視および管理することができます。

テンプレートおよびサービス レベル テンプレートを使用すると、契約を作成するプロセスが容易になります。

契約承認ワークフローでは、承認プロセスが提供されます。これにより、指定された契約は、コミットされる前に承認のために特定の担当者に回すことができます。また、サービス レベル マネージャは、契約が最終バージョンとしてシステムにコミットされる前に契約を確認することができます。

契約セクションでは、メトリックを格納するための構造が提供されます。 各セクションのコンテンツを表示、編集、または削除する権限を設定できます。 たとえば、契約セクションのみを表示する権限を顧客に付与することができます。

すべての新規契約には、以下の 3 つのデフォルト セクションがあります。

契約

契約の要素(義務と顧客)を含むメトリックに使用されます。

会計

契約のペナルティ(インセンティブ)や価格など、会計の要素を含むメトリックに使用されます。

運用

契約の技術的な内部要素を測定するメトリックに使用されます。 たとえば、サーバの可用性の測定など、顧客が関与しない要素に関する測定を実行するために使用されます(この測定に対する義務はありません)。

セクション名をカスタマイズすることができます。また、セクションを無効にすることもできます。

注: 他のセクションが必要な場合は、CA Support にお問い合わせください。

契約のメトリックは、メトリックの機能および目的に応じて、これらのセクションに割り当てられます。 各セクションにはメトリック タイプを格納できます。 メトリック タイプは、セクションごとに使用できるメトリックのタイプを表します。 新規メトリックを作成する際には、メトリック タイプを定義する必要があります。 メトリック タイプは、追加するセクションに適合している必要があります。

注: メトリック タイプに関連するセクションを変更する場合は、CA Support にお問い合わせください。

メトリック タイプは、メトリック詳細に表示される属性の動作を定義します。 いくつかのメトリック タイプを含む標準レポートを作成することができます。 メトリック タイプは以下のとおりです。

消費

消費を計算します。 主に会計モジュールで使用します。 このメトリック タイプを使用すると、レポートで消費と価格を別々に表示できます。 消費は、価格アイテム メトリックでも同様に計算できます。

インセンティブ

旧バージョンのペナルティに代わるものです。 ペナルティ(マイナスの場合)およびボーナス(プラスの場合)として使用されます。 たとえば、クライアントの料金は現在価格 + インセンティブです(インセンティブにはボーナスとペナルティが含まれます)。

情報

ターゲットはありません。 サービスを含めることもできますが、必須でありません。

中間計算

このメトリック タイプはレポート可能ではありません(このタイプのメトリックはレポート ウィザードに表示されません)。 他のメトリックによって使用される中間計算のみに使用されます。 このメトリック タイプの用途は、ロジックの一元化およびパフォーマンスのためです。

KPI

IT 分野の技術的な義務または電気通信分野の SLO として使用できます。 移行プロセスでは、以下のことを定義できます。

[ターゲット]フィールドは、KPI には必須ではありません。

KQI

これは、実際にはスコアです。 これはインジケータであり、他のメトリックの集約です。 契約の全体的なパフォーマンスを示します。 通常、このメトリック タイプは他のメトリックの結果に基づいているので、このメトリック タイプが主に使用されるのは、再利用イベントを使用する場合です。 [サービス]フィールドおよび[ターゲット]フィールドは必須ではありません。

注: 契約のメイン インジケータは、通常このメトリック タイプです。

価格アイテム

価格を計算します。 価格は、消費に応じて決めるか、または定価として定義することができます。 同様に、消費は価格アイテムによって計算するか、または消費メトリックから中間イベントとして取得することができます。

SLO

ターゲットがあります。 このメトリック タイプには[サービス]フィールドおよび義務(必須)があります。

注: メトリック タイプを追加または無効化する場合は、CA Support にお問い合わせください。

契約を表示する際に、デフォルト セクションはそのメトリックで始まります。 セクション タブを選択することにより、契約のセクション間のナビゲートが可能になります。 各タブでは、選択したセクションのメトリックが表示されます。 最後のタブ([すべてのメトリック])では、契約のメトリックがすべて表示されます。