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ヒューリスティックスおよびメトリックのベースライン

CA APM では、現在のメトリックをそのメトリックのベースラインを基準に評価して、[概要]タブのアラート インジケータの色を決定します。 エージェント セントリック ツリーでエージェント ノードを選択すると、これらのインジケータに関連するメトリック値がヒューリスティック ノードに表示されます。

ベースラインは、販売予測や天気予報など、ドメインに正常に適用されている統計アルゴリズムを使用して計算されます。 ベースライナのアルゴリズムは、特定のメトリックについて、次の予想値と、その値の予想偏差を調べます。 実際の偏差がその予想偏差を上回っている場合(2x)、または著しく超過している場合(4x)、ベースライナは中程度の違反または深刻な違反を示し、関連づけられているヒューリスティックスが黄色または赤に変わります。

内部では、ベースライナは、時系列の傾きを評価し、その傾きの予想値を決定します。 新しいデータは、古いデータよりも重み付けされます。

注: Enterprise Manager は 15 秒ごとにメトリック データをポーリングしますが、ベースライナ ロジックが実行されるのは 60 秒ごとのみです。 つまり、Enterprise Manager は 60 秒間の間にヒューリスティックスのデータをポーリングし、変更されていないヒューリスティックスの値をレポートします。この値は、60 秒間の最後にのみ更新できます。

ベースライナは、季節の繰り返しの概念を持っています。これは、その時間間隔で環境条件が繰り返されるとしているということです。 ベースライナがアクティブになる最初の 1 週間に、現在の値が過去数日間の測定データと比較されます。このとき、平日と週末は区別されます。

Enterprise Manager が木曜日の正午に起動されるとします。 最初の 24 時間に、ベースライナは、現在の値を 24 時間すべてのデータと比較します。このとき、より新しいデータの重み付けを大きくします。 金曜日の正午からは、現在のデータが、前の平日の同一の 30 分間に測定されたデータと比較されます。 したがって、火曜日の午後 3 時 15 分には、現在のデータが、木曜日、金曜日、および月曜日の午後 3 時から 3 時 30 分の間のデータと比較されます。

週末のデータは、週末のデータとだけ比較されます。 最初の土曜日に、ベースライナが初めて学習を開始し、最初の日曜日に現在のデータが土曜日のデータと比較されます。

第 1 週が終わったら、平日と週末の両方に対して、季節性の単位を日単位から週単位に切り替えます。 したがって、前の例では、木曜日の正午から、現在の値と前週の同時刻の 30 分間のデータとの比較を開始します。 時間が経過して、履歴データが増えると、ベースライン データおよび分析の質が向上します。

基本的に、アルゴリズムは以下のとおりです。

  1. 1 週間前からのデータが存在する場合は、それを比較に使用します。
  2. 1 週間前からのデータが存在しない場合、1 日前からのデータが存在する場合は、前の平日を平日の比較に使用し、前の週末を週末の比較に使用します。
  3. それ以外の場合は、同じ日のデータを使用します。