サービス指向アーキテクチャ(SOA)は、標準化された通信プロトコルに基づくアプリケーション プラットフォームであり、このアーキテクチャにより、疎結合のサービスを使用して、ビジネス目標を達成できるようになります。
SOA を使用するメリットには、ビジネスの敏捷性と柔軟性の向上、カスタマ サービスと作業効率の向上、開発コストの削減などがあります。 ただし、複雑な SOA 環境の監視および管理は、従来のクライアント サーバ環境の管理に比べると、はるかに難しくなる場合があります。
従来のクライアント/サーバ環境では、クライアントと限られた数のサーバとの間で直接の通信が行われます。 問題が発生しても、少数のシステムのみが個々のビジネス トランザクションにかかわっているため、障害の原因を見つけることは通常は容易です。 トランザクションに直接かかわる特定のシステムを調査することにより、その問題の原因を隔離できます。
Web アプリケーション サーバを中心に、複数のクライアント サーバ システムにわたってアプリケーションへのアクセスが分散されていると、問題の原因の特定はより困難になります。 パフォーマンスの低下、エラー、または処理の失敗は、Web サーバが接続されたインフラストラクチャに属している、あらゆるコンポーネントやコンピュータが原因となる可能性があります。
サービス指向アーキテクチャでは、アプリケーション パフォーマンスおよび可用性の監視のために、新たな複雑な仕組みが導入されています。 SOA では、疎結合のサービスは標準化された通信に基づいて、さまざまなプラットフォーム上で実行されているアプリケーションを統合および拡張します。 そのようなサービスでは、基盤となるオペレーティング システムまたはプラットフォームをビジネス ロジックから切り離すため、組織では市場や製品の動向の変化に対して、対応性と俊敏性が向上します。 個々のサービスは、異機種環境間にまたがって結びつけられた依存関係を形成することで、複雑なビジネス プロセスや多段階のビジネス プロセスの特定の一部分を処理するように設計できます。
サービス指向アーキテクチャの使用により、組織ではアプリケーションをより短期間に、よりコスト パフォーマンスの高い方法で開発して展開できます。これは、独立したコンポーネントとしてサービスを再使用したり、修正したり、置き換えたりできるためです。 ただし、アプリケーション アーキテクチャへのこの効率的なモジュール方式のアプローチゆえに、アプリケーション管理に関する独自の課題が生じることになります。
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