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再送信遅延

再送信遅延は、再送信を必要とするパケットによって引き起こされたネットワーク ラウンドトリップ時間の追加的な遅延です。 以下の表示例では、WAN 最適化がアクティブになると、この HTTP アプリケーションの WAN の上の再送信が停止することが示されています。

表示されたデータは、1 つのトランザクションの実際の再送信時間ではなく、すべての観測の平均です。 たとえば、再送信のない 4 つのトランザクションと、5 秒の再送信遅延のある 1 つのトランザクションの合計 5 つのトランザクションでは、1 秒の再送信遅延が表示されます。

再送信遅延は、サーバに隣接する位置からネットワーク内の重複パケットを観測することによって計算されます。 監視デバイス は、ネットワーク パスにおけるサーバからクライアントへの方向でのデータ ロスにより、サーバによって再送信されたパケットを確認できます。 これらの観測は再送信遅延に含まれます。 データ ロスがクライアントからサーバへの方向(たとえばサーバに到達する前のネットワーク パス内)で発生した場合、監視デバイス はそのようなパケット ロスを観測できないため、その遅延は再送信遅延メトリックには含まれません。

管理コンソール では、ネットワーク ラウンドトリップ時間メトリックにこの再送信遅延が含まれます。これにはサーバ レスポンスとクライアント受信確認が含まれるため、ネットワーク ラウンドトリップ時間の値を増加させるのは、未確認の再送信遅延によって引き起こされるクライアント受信確認の遅延です。 このメトリックは、TCP の輻輳によるデータ転送時間の損失の影響を明らかにしません。

再送信は所定のセッションのトランザクション時間を短縮する可能性はありますが、パスを変更するか輻輳が増加しない限り、回線上のバイト速度はそのままです。