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共通コンポーネント データベースの移行

共通コンポーネント用のデータベースを移行するには、以下の手順に従います。

次の手順に従ってください:

  1. アップグレードするシステム上の一時的な場所にアップグレード ディレクトリをコピーします。

    このディレクトリには、この移行パスに適用可能な以下の ZIP ファイルが含まれます。

  2. ARCOT_HOME ディレクトリに ca-common-upgrade-1.0.x-2.0.zip ファイルをコピーします。
  3. このディレクトリで、ca-common-upgrade-1.0.x-2.0.zip ファイルの内容を抽出します。

    注: いずれかの既存ファイルを上書きするようにプロンプトが表示された場合は、[Yes]をクリックします。

  4. 以下のディレクトリに移動します。
    $ARCOT_HOME/tools/common/upgrade/
    
  5. このディレクトリ内の arcot-common-db-upgrade.zip ファイルの内容を抽出します。
  6. データベースと互換性のある JDBC JAR をダウンロードします。

    $ARCOT_HOME/tools/common/upgrade/lib ディレクトリに JAR をコピーします。

  7. 既存のインストールで使用されている JAVA_HOME を見つけます。 同じ JAVA_HOME を使用してアップグレード ツールを実行していることを確認します。
  8. libArcotAccessKeyProvider.so ファイルを <アプリケーション サーバで使用する JAVA_HOME>/jre/sbin にコピーします。 例: Risk Authentication では、libArcotAccessKeyProvider.so ファイルは <ARCOT_HOME>/java/ext/<プラットフォーム名>/<32bit または 64 bit> にあります。
  9. LD_LIBRARY_PATH を、libArcotAccessKeyProvider.so があるディレクトリに設定してエクスポートします。
  10. 作業ディレクトリを以下に変更します。
    $ARCOT_HOME/tools/common/upgrade/
    
  11. 以下のコマンドを使用して、arcot-common-upgrade-framework.jar ファイルを実行します。
    java [JVM_Options] -jar arcot-common-upgrade-framework.jar [--log-file <log-file-name>] [--log-level <log-level>][--commit-batch-size <batch_size>] [--product-name common] [--prompt][--mst]
    

    以下の表に、この JAR ファイルでサポートされているオプションの説明を示します。

オプション

説明

JVM-Options

以下の JVM オプションは、LDAP 組織が設定されている場合のみ必要です。

  • -Xmx<heap_memory_size_in_MB>M: 最大ヒープ サイズを 1 GB に設定します。 100,000 人を超えるユーザが設定済みの LDAP に存在する場合は、ヒープ サイズを 2,048 MB (2 GB)に増やすことを強く推奨します。

-Dcom.arcot.ldap.migration.timeout=<duration>: LDAP 組織の移行では、LDAP サーバからすべてのユーザを取得し、CA Risk Authentication データベースに移行します。 このパラメータは、LDAP サーバからすべてのユーザを取得するための最大時間(分単位)を設定します。この時間を超えると、LDAP 組織の移行は失敗としてマークされます。 100,000 人のユーザの LDAP 移行のタイムアウトは、約 240 分(4 時間)です。 ただし、タイムアウト値は、使用しているハードウェア構成のタイプによって異なります。 このパラメータのデフォルト値は 240 分です。

注: Java コマンド実行可能ファイルが、この手順で識別された JAVA_HOME に属することを確認します。 7.JAVA_HOME が設定されない場合は、$JAVA_HOME/sbin を含むように PATH 環境変数を変更します。

log-file

ログ ファイルへのパスを指定します。

  • 値を指定しない場合、arcot_common_upgrade.log ファイルは $ARCOT_HOME/logs/ ディレクトリに作成されます。
  • 絶対パスを指定すると、ログ ファイルは指定した場所に作成されます。
  • ファイル名を指定すると、ログ ファイルは指定したファイル名で $ARCOT_HOME/logs/ に作成されます。

log-level

ログ レベルを指定します。 値を指定しない場合、アップグレード ログ レベルは INFO に設定されます。

commit-batch-size

COMMIT ステートメントが発行される前に、データベースに発行されるトランザクションの数を指定します。

product-name

アップグレードが実行される製品の名前を指定します。 製品名を指定しないと、製品名は共通であると見なされます。 以下の値が使用可能です。

  • common: 共通コンポーネントを示します。
  • CA Risk Authentication: CA Risk Authentication を示します。

    注: CA Risk Authentication をアップグレードする前に、共通コンポーネントをアップグレードしてください。

prompt

アップグレード プロセスの各段階の正常完了後に、先に進むかどうかを確認するためのプロンプトを表示します。 アップグレード プロセスで、以下の段階が実行されます。

  • アップグレード前: データベース スキーマの移行のために、さまざまな DDL および DML 操作が実行されます。
  • アップグレード: 新しいスキーマにデータが移行されます。
  • アップグレード後: アップグレード後に実行する必要があるクリーンアップまたはフォローアップ アクションが含まれます。
  • 検証: アップグレードが成功したかどうかを確認します。

このオプションでは、後でアップグレード ツールを実行して、停止した場所から続行することを選択できます。 このオプションを指定しない場合、アップグレード ツールは、アップグレード プロセスが完了するまでプロンプトを表示せずに実行されます。

mst

Monitoring Sleep Time (スリープ時間のモニタ)を意味します。 このオプションを指定すると、アップグレード ツールは、指定した期間(分単位)スリープした後にアップグレード中の進捗状況を示す診断メッセージを出力します。デフォルト値は 2 分です。

注: リリース 1.0.x からアップグレードする場合は、$ARCOT_HOME/logs/arcot_common_upgrade.log ファイル内で以下の行を確認します。

Upgrade for common from version 1.0.x to version 2.0 run successfully.

ログ内にこの行が存在する場合、データベースが正常にアップグレードされたことが確認されます。