PROGRAM クラスの各レコードは、trusted computing base の一部と見なされるプログラムを定義します。 このクラスに属するプログラムは、変更されたかどうかが Watchdog 機能によって監視されるため、セキュリティ違反がないものとして信頼できます。 trusted プログラムが変更されると、変更されたプログラムによって自動的に untrusted のマークが付けられ、実行できなくなります。 オプションで、BLOCKRUN プロパティを使用して untrusted プログラムを許可または拒否することもできます。
各 PROGRAM レコードには、trusted プログラム ファイルに関する情報を定義するいくつかのプロパティが含まれています。
使用上の注意
プログラムは、PROGRAM クラスに定義されていない限り、プログラム アクセス制御リスト(PACL)で使用できません (ただし、プログラムを PACL に追加すると、プログラムは自動的に PROGRAM クラスに追加されます)。
PROGRAM クラスのレコードのキーは、レコードが保護するプログラムのファイル名です。 オブジェクト名として、ファイルの完全パスを指定する必要があります。
以下の定義では、このクラス レコードに含まれるプロパティについて説明します。 ほとんどのプロパティは変更可能で、selang インターフェースまたは管理インターフェースを使用して操作することができます。 「情報のみ」と記載されているプロパティは変更できません。
(情報のみ)。 レコードが最後にアクセスされた日時です。
(情報のみ)。 レコードに最後にアクセスした管理者です。
リソースへのアクセスを許可されているアクセサ(ユーザおよびグループ)、およびアクセサのアクセス タイプのリストを定義します。
アクセス制御リスト(ACL)の各要素には、以下の情報が含まれます。
アクセサを定義します。
アクセサに与えられる、リソースに対するアクセス権限を定義します。
ACL プロパティを変更するには、authorize コマンドまたは authorize- コマンドの access パラメータを使用します。
プログラムが trusted であるかどうか、および untrusted プログラムの実行をブロックするかどうかを指定します。 プログラムが setuid か通常のプログラムかどうかに関わらず、実行のブロックが行われます。
リソースのこのプロパティを変更するには、chres コマンド、editres コマンド、および newres コマンドの blockrun[-] パラメータを使用します。
リソースへのアクセスが許可されるアクセサ(ユーザおよびグループ)およびそれぞれの Unicenter NSM カレンダ ステータスに基づくアクセス タイプのリストを定義します。
カレンダ アクセス制御リスト(CALACL)の各要素には、以下の情報が含まれます。
アクセサを定義します。
Unicenter TNG のカレンダへの参照を定義します。
アクセサに与えられる、リソースに対するアクセス権限を定義します。
カレンダが有効な場合のみアクセスが許可されます。 その他の場合はすべてのアクセスが拒否されます。
ACL プロパティに定義されているアクセスに基づいて、リソースへのアクセスをユーザまたはグループに許可するには、authorize コマンドで calendar パラメータを使用します。
CA Access Control のユーザ、グループ、およびリソース制限事項の Unicenter TNG カレンダ オブジェクトを表します。 CA Access Control により、指定された時間間隔で Unicenter TNG のアクティブなカレンダが取得されます。
ユーザまたはリソースに割り当てる 1 つ以上のセキュリティ カテゴリを定義します。
レコードに含める追加情報を定義します。 この情報が権限付与に使用されることはありません。
制限: 255 文字。
(情報のみ)レコードが作成された日時が表示されます。
アクセサがリソースにアクセスできる日時を規定する、曜日と時間帯の制限を定義します。
このプロパティを変更するには、chres コマンド、ch[x]usr コマンド、または ch[x]grp コマンドで restrictions パラメータを使用します。
日時の制約の単位は 1 分です。
リソース レコードが属する CONTAINER クラスのレコードのリストを定義します。
クラス レコードのこのプロパティを変更するには、適切な CONTAINER クラスのレコードの MEMBERS プロパティを変更する必要があります。
このプロパティを変更するには、chres コマンド、editres コマンド、またはnewres コマンドの mem+ または mem‑ パラメータを使用します。
(情報のみ)。 ファイルの RSA-MD5 シグネチャです。
リソースの NACL プロパティは、リソースへのアクセス権限が拒否されるアクセサを、拒否されるアクセス タイプ(write など)と共に定義するアクセス制御リストです。 ACL、CALACL、PACL も参照してください。 NACL の各エントリには、以下の情報が含まれます。
アクセサを定義します。
アクセサに対して拒否されるアクセス タイプを定義します。
このプロパティを変更するには、authorize deniedaccess コマンドまたは authorize- deniedaccess- コマンドを使用します。
リソースまたはユーザによって監査イベントが生成されたときに通知されるユーザを定義します。 CA Access Control では、指定したユーザ宛に監査レコードを電子メールで送信できます。
制限: 30 文字。
レコードを所有するユーザまたはグループを定義します。
アクセス要求が特定のプログラム(または名前パターンに一致するプログラム)とそのアクセス タイプを使用して行われる場合に、リソースへのアクセスが許可されるアクセサのリストを定義します。 プログラム アクセス制御リスト(PACL)の各要素には、以下の情報が含まれます。
アクセサを定義します。
指定またはワイルドカード パターン一致によって、PROGRAM クラスのレコードへの参照を定義します。
アクセサに与えられる、リソースに対するアクセス権限を定義します。
注: PACL のリソースの指定にはワイルドカード文字を使用できます。
プログラム、アクセサ、およびそのアクセス タイプを PACL に追加するには、selang の authorize コマンドで via(pgm) パラメータを使用します。アクセサを PACL から削除するには、authorize- コマンドを使用します。
注: PROGRAM クラスのリソースに対し、PACL は UNIX では setuid/setgid プログラムにのみ、Windows ではファイル リソースがあるプログラムにのみ適用されます。 CA Access Control はまずファイル リソース レコードをチェックし、アクセスが許可されている場合に、プログラム リソース レコードをチェックします。
CA Access Control によって自動生成されるプログラム情報を定義します。
Watchdog 機能は、このプロパティに格納されている情報を自動的に検証します。 情報が変更されている場合、プログラムは CA Access Control により untrusted として定義されます。
以下のフラグを選択すると、この検証プロセスから関連情報を除外できます。
CRC(Cyclic Redundant Check)および MD5 シグネチャ。
(UNIX のみ)ファイル ステータスが最後に変更された時間。
UNIX の場合は、ファイルが存在する論理ディスク。 Windows の場合は、ファイルが存在するディスクのドライブ番号。
プログラム ファイルを所有するグループ。
UNIX の場合は、プログラム ファイルのファイル システム アドレス。 Windows の場合は、意味はありません。
プログラム ファイルに関連付けられているセキュリティ保護モード。
プログラムが最後に変更された時間。
プログラム ファイルを所有するユーザ。
SHA1 シグネチャ。 SHA は Secure Hash Algorithm の略で、プログラム ファイルや機密ファイルに適用できるデジタル署名方式です。
プログラム ファイルのサイズ。
このプロパティのフラグを変更するには、chres コマンド、editres コマンド、または newres コマンドの flags パラメータ、flags+ パラメータ、または flags- パラメータを使用します。
CA Access Control の監査ログに記録されるアクセス イベントのタイプを定義します。 RAUDIT という名前は Resource AUDIT の短縮形です。 有効な値は以下のとおりです。
すべてのアクセス要求
許可されたアクセス要求
拒否されたアクセス要求(デフォルト)
アクセス要求を記録しない
CA Access Control では、リソースへのアクセス試行が発生するたびにイベントが記録されます。ただし、アクセス ルールがそのリソースに直接適用されたか、またはそのリソースをメンバとするグループまたはクラスに適用されたか、については記録されません。
監査モードを変更するには、chres コマンドおよび chfile コマンドの audit パラメータを使用します。
ユーザまたはリソースのセキュリティ ラベルを定義します。
注: SECLABEL プロパティは、chres コマンドと ch[x]usr コマンドの label[-] パラメータに相当します。
アクセサまたはリソースのセキュリティ レベルを定義します。
注: このプロパティは、ch[x]usr コマンドと chres コマンドの level[-] パラメータに相当します。
リソースに対するデフォルトのアクセス権限を定義します。CA Access Control に定義されていないアクセサ、またはリソースの ACL に登録されていないアクセサに与えるアクセス権限を指定します。
このプロパティを変更するには、chres コマンド、editres コマンド、または newres コマンドの defaccess パラメータを使用します。
リソースが信頼されているかどうかを定義します。 UNTRUST プロパティが設定されている場合、アクセサはこのリソースを使用できません。 UNTRUST プロパティが設定されていない場合、アクセサのアクセス権限の決定には、このリソースについてデータベースにリストされている他のプロパティが使用されます。 trusted リソースに何らかの変更が加えられると、CA Access Control によって UNTRUST プロパティが自動的に設定されます。
このプロパティを変更するには、chres コマンド、editres コマンド、または newres コマンドの trust[-] パラメータを使用します。
(情報のみ)。 プログラムが untrusted になった理由です。
(情報のみ)レコードが最後に変更された日時を示します。
(情報のみ)更新を実行した管理者を示します。
警告モードを有効にするかどうかを指定します。 リソースの警告モードを有効にすると、そのリソースに対するアクセス要求はすべて許可され、アクセス要求がアクセス ルールに違反した場合、監査ログにレコードが記録されます。
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