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ビューについて

ビューでは、ディレクトリの一連の検索を実行し、その実行結果を返すことができます。 検索の各段階で、その入力として前の段階の結果を使用できます。

ビューは、ディレクトリ データの仮想抽象的概念を提供します。 これにより、LDAP アプリケーションがアプリケーションのニーズに合致する方法でデータを表示できます。これはデータ ベース ビューが RDBMS システムで使用されている方法と類似しています。 DSA プロセスへのビューを定義すると、その後は複数回それを呼び出すことができます。

1 つの検索結果を別の検索に対する入力として使用する必要がある場合があります。また、必要とする検索結果を得るには、複数の検索の実行結果を合わせることが必要な場合もあります。 ビューはそのような場合に役立ち、多数の一般的な LDAP 検索を組み合わせて単一の複雑な検索を定義する方法を提供します。 検索は複数の DSA にわたって実行できます。また、ビューの以前の検索実行結果を使用して検索することもできます。

ビューは複雑なコマンドであり、これは設定ファイルに保存できます。 ビューを使用する必要があるとき、検索コマンドでビューを呼び出して、ディレクトリを検索します。 ディレクトリはビューで定義された段階を含めて、検索を実行します。 検索がすべて完了すると、単一のレスポンスで検索結果を返します。

ビューのいくつかの利点を以下に示します。

例: 有料テレビ会社におけるビューの使用例

この例では、有料テレビ会社のディレクトリに、デバイス、サブスクライバ、購読パッケージ、および各パッケージに含まれるサービスに関する情報が DIT の個別の場所に格納されています。

この例の DIT には、ツリーの 4 か所で保持されている情報が含まれています

このディレクトリの構造では、スタッフが移動するのは簡単にできますが、特定のデバイスに関連付けられたサービスの情報を見つけるのは容易ではありません。

以下の図は、特定のデバイスに役立つチャンネルを見つけるために必要な一連の検索を表示します。

ビューにはフェーズが含まれ、各フェーズからの結果は次のフェーズで使用できます

デバイスの MAC アドレスを検索するとデバイスで利用可能なチャンネルを返すことができるように、ビューを定義できます。

以下の図が、その検索結果を示します。

次のフェーズの入力として使用される各フェーズからの結果を表示するビューの例

データベース内のストアド プロシージャとビューの比較

ビューは、関係概念(データベースでよく知られている)をディレクトリにおいて可能にし、それは固定のスキーマおよび階層と常に関連付けられています。

この表では、CA Directory のビューとデータベース内のストアド プロシージャとの比較を示します。

データベース内のストアド プロシージャ

CA Directory のビュー

データベース アプリケーションは名前を使用して、ストアド プロシージャに問い合わせる

ディレクトリ アプリケーションは名前(DN)を使用して、ビューに問い合わせる

格納されたオブジェクトへの SQL クエリがパラメータを持つ場合がある(Where 節を使用する)

ビュー オブジェクトへの LDAP クエリがパラメータを持つ場合がある(フィルタを使用する)

ストアド プロシージャは、条件やブランチなどがつく場合もあるすべての命令を実行する

ビュー テンプレートは、条件やブランチなどがつく場合もある各段階を呼び出して実行される

ストアド プロシージャが、all/selected/pruned (すべて/選択済み/切り取り)の結果を返す

ビューが、all/selected/pruned (すべて/選択済み/切り取り)の結果を返す

ビューの制限

ビューには以下の制限があります。